内容説明
琵琶湖畔から北関東へ…1000年を旅した郷土料理「酢ムツカリ」。その足跡を追って日本各地、また古い伝承へ―。資料も豊富に収録、しっかりとした検証、研究に裏打ちされた大作。
目次
第1部 平安時代の「酢ムツカリ」
第2部 谷崎潤一郎氏と「すむづかり」
第3部 「精進魚類物語」の「酢ムツカリ」
第4部 卸し皿・鬼卸し・卸し金
第5部 関東に「酢ムツカリ」を伝えた天台宗
第6部 現代に伝わる「古式のスムツカリ」
第7部 近江の「酢ムツカリ」を絶滅させた醤油
第8部 煮た惣菜料理に変化した「酢ムツカリ」
第9部 なぜ初午の行事食になったか?
第10部 旅を終えて
著者等紹介
松本忠久[マツモトタダヒサ]
昭和11年12月東京都新宿区内藤町で生まれる。昭和35年東京大学文学部美学科卒業。同年TBS入社、平成8年退職。東京都在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nob sat
0
アマゾンのおすすめ本をサーフィンしている時に、出てきた本を興味本位で図書館で借りて読んだ。栃木の郷土食「シモツカレ」について、そのルーツとサイドストーリーを書いたもの。けっこう長編でよく調べたものだと感心する。シモツカレが「宇治拾遺物語」に出てくる「酢ムツカリ」を起源としていること、平安まで遡ること。そのうち鮭の頭などが入ってきたことなど、無駄知識としては最上級だ。余談であるが、これを読んているときに、「シモツカレガール」という映画が今年公開されることを知った。もしかして「シモツカレ」、きてるかも。2014/07/12
ゐわむらなつき
0
課題のために読んだ。郷土料理しもつかれにこのような過去があったとは驚きである。過去の文献等をつぶさに調べ上げ、裏付けをとってあったのでこの上なく正確なしもつかれ録だと思われる。有効活用させて頂きます。2012/06/01