内容説明
いろんな生活、いろんな人生、いろんな人々。とりどりで、不可解で。江国香織初の書き下ろし短編小説。
著者等紹介
江国香織［エクニカオリ］
東京生まれ。１９８７年「草之丞の話」で小さな童話大賞を、１９８９年「４０９ラドクリフ」でフェミナ賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青蓮
89
10編収めた短編集。色々な愛の形がここに。ウェットになりそうなテーマでも、さらっと乾いた風が軽やかに吹き抜けていくような印象がありました。「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」とは秀逸なタイトル。これはまさに、私たちが生きているこの世間のことを言い当ててるように思えます。2015/07/20
おいしゃん
47
短編集。どれもなんだか遠い世界で起きている話のよう。だけど、じりじり陽射しが照りつけるビーチであったり、異国のホテルの部屋であったりの情景が、映像のように浮かび上がるのは、きっと江國さんの筆力だろう。2014/07/03
ろくせい＠やまもとかねよし
35
10編の短編集。タイトル編の「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」での突き詰めない家族像が印象に残った。2018/06/20
星群
34
It's not safe or suitable for swim. We must be famished. Zoo. 瞬間の集積が時間であり、時間の集積が人生であるならば、私はやっぱり瞬間を信じたい。2014/05/14
キンモクセイ
29
恋愛ものの短編集だけど、全体的にとってもドライな作品。昔流行ったトレンディドラマみたいな感じの匂いがした。例えば2人の男女がいて、お腹がすいたら食事をするようにお互いを求め合ってまた食事するみたいな(笑)出てくる女性に共感も持てなく男性も何だコイツ的な。「お前はヒモか！」とか「お前は犬か」とツッコミを入れたくなる。なぜ今がイイなら幸せだと考えるのかわからない。今の時代の恋愛とは少し違うような気がする。読む人を選ぶ作品なのかな。2019/06/08
