出版社内容情報
たいくつな授業や会議の時間はとっても長いのに、楽しく遊んでいる時間はあっという間に感じたことはありませんか? それは私たちが、いつも同じように進む「時計の時間」とはちがい、伸び縮みしてしまう、「心の時間」を生きているから。「危険なときにスローモーションのようになる」「年をとると時間が早くすぎるようになる」といった現象も解き明かし、時間の謎にせまります。そして、なぜ人間にとって時間が大切なものになったのか、を考えます。
内容説明
千葉大学大学院の一川誠教授が、「時計の時間」とはちがう「心の時間」の特徴を紹介。小学中級から。
著者等紹介
一川誠[イチカワマコト]
1994年に大阪市立大学大学院文学研究科博士後期課程修了、博士(文学)。カナダのヨーク大学視覚研究所博士研究員、山口大学工学部講師、助教授、千葉大学文学部助教授を経て、2013年から教授。現在、千葉大学大学院人文科学研究院教授。時間や空間についての感じ方に関わる知覚、認知、感性領域における実験心理学の研究に従事している
吉野晃希男[ヨシノアキオ]
1948年神奈川県生まれ。東京芸術大学油絵科卒。油絵の制作のかたわら、雑誌・広告などのデザイン・イラストレーションで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Twakiz
31
子供向け絵本なのだけど内容は深いテーマ。年を取るとなぜ1年がはやく過ぎるのか。確かに行きと帰りでは帰りのほうが早く感じる。なぜだろうか。2024年ももう1/3過ぎたし、気がついたら今の職場へ転勤してもう6年目だ。というか自分が今の年齢になることなんていつ想像できただろう。ちなみに心地よいテンポで10回音を鳴らして何秒?かかるかで自分の生活のテンポ?がわかるらしい。4-9秒になる人が多いと。自分は12秒だった。2024/05/04
ヒラP@ehon.gohon
20
同じ時間でも、どうして感じる長さが違うのか、解りやすく解説されています、環境の違い、気持ちの違い、いろんな要素があるけれど、退屈な時間を作らないこと、楽しくいられることが、時間を素敵なものに変えてくれるのかも知れませんね。 時間の有効活用を考える絵本かも知れません。2024/05/19
遠い日
4
心理学的見地から、人が感じる「時間」の不思議を易しく説く。楽しい時には短く感じ、苦痛や退屈を感じる時には長く感じる時間というもの。それぞれの内に流れる時間感覚と、この世を繋ぐための「時計」の時間。そして、その時間というものを生きてゆくわたしたちについて。2024/05/13
いまちゃん
3
年をとるとエッ?!って思うほど一年が早い。理由は知ってるけど毎年「今年も何もせず終わった〜。なんで〜」って言ってる気がします。そんな体感時間について書かれた本。そこまで難しい内容ではないけど、字も多いし読むなら小学校中学年くらいかな。2024/04/10
しみよ
1
黙読12分 「時間とは何か?」様々な角度から実験して説明しようとしている。科学ってこういうことか、と体感できる。 しかし、最後はその答えは難しいが「君にとっての時間とは何か?」には「君の生き方そのものだ」と答えられると締めている。なんともカッコいい!科学は人が生きるためにある。そこに答えをストンと落とし込んでいて気持ちがいい。2024/05/08