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出版社内容情報
サルがカエルと田んぼ作りをしますが、サルは怠けてばかり。しかも最後に餅を独り占めしようとしたので、カエルは仕返しします。
サルがカエルに、一緒に田んぼを作ろうと持ちかけます。いざ、田んぼ作りが始まると、サルは、頭が痛い、腹が痛いなど、嘘をついては怠けてばかり。仕方がないので、カエルはひとりで田植えも稲刈りも行いました。ようやく迎えた刈りあげの餅つきの日、欲深いサルがやってきて、餅を独り占めしようと、ある提案をします。ところがその目論見ははずれ、カエルもサルに仕返しをすることができました。山形の昔話。
【著者紹介】
武田正(たけだ ただし)1930~2013 山形県生まれ。山形大学文理学部卒業後、民話研究を始める。山形県内の民話の発掘、整理に取り組み、多くの著書、論文を発表。1990年、その功績に対して斎藤茂吉文化賞受賞。著書に『雪国の語部』(法政大学出版局)『佐藤家の昔話』(桜楓社)『昔話の発見』『昔話幻想』(ともに岩田書院)、再話に『みっつのなぞ』(福音館書店)がある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
47
山形の昔ばなし。昔ばなしのサルはどうもずるく立ち回る役が多い気がする。びっきとは山形ではカエルのことらしい。梶山俊夫の絵が味わい深い。2022/10/02
chiaki
41
2年生にて読み聞かせ。山形の昔ばなし。健気に一人働くびっきに対して、さるの怠けん坊とずる賢さよ!2年生は「さるめー!」と怒りながら真剣に聞き入ってくれていました。途中、『くろぬり』への説明を挟み、結びは“むかし とーびん びったり さんすけ”で、拍手が起こった。授業終了後も「面白かったー」と声を掛けてくれる子が多数。昔ばなしに対する子どもたちのまなざしと余韻は、他の読み聞かせと全然違うことを改めて痛感。2021/05/19
ヒラP@ehon.gohon
15
怠け者の猿と、働き者のカエルが田んぼを作って稲を植えました…。 いかにもオーソドックスな昔話ですが、梶山さんの味わいある筆画で、しみじみとした作品になっています。 怠け者でカエルだけが働いていたけれど、取れたてのお米で餅つきしようとしたところで、急に張り切りだす猿はずるいですね。 でも、ほっかほっかのお餅を、猿のお尻にくっつけたカエルもなんだか…ですね。2016/06/14
Lesen
14
さるはびっきに一緒にたんぼをつくらないかと話をもち掛けました。この物語のさるもずる賢い。猿のほっぺとお尻がどうして赤くなったのかという昔話。梶山さんこういう絵も描かれるのですね。話と絵が雰囲気出ていて良かったです。2016/06/04
いっちゃん
14
梶山さん、こんなに絵がうまかったなんて!いつも読んでいたのは、個性的で癖が強かったけど、これはすごくよかった。お話も昔話らしくて好き。2016/06/02