内容説明
生きとし生けるものはすべて仏の本性をそなえている―日本人の思想形成に大きな影響を及ぼした、仏性思想の本質を明快に説き明かした名著、待望の増補新版。
目次
如来蔵と仏性
仏性の話
一切衆生悉有仏性
如来と如来蔵
如来の出現
宝性論入門
如来蔵思想と密教
道元の仏性論
悉有仏性・内なるホトケを求めて
釈尊の原像
生死はほとけの御いのち―道元に学ぶ生死観
本証妙修ということ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
63
仏性、如来蔵思想について解説した一冊。冒頭は講演を基にしたらしく、如来蔵とは何かという部分がわかりやすく説かれている。その後も基本はしっかりと抑えられていて特に目新しい部分は無いけれども、一から理解するにはこの上ない本だと思う。如来如去の語源との関係などは、今更ながら目から鱗であったし、如来蔵経の意味する所などは復習するにちょうどよかったし。ただし後半の道元と仏性の関係はきつい。禅思想について素人同然の自分には、意味するとことがさっぱりという部分が多すぎて。やはり印度仏教の方が自分にはしっくり来るなあ。2017/01/31