内容説明
たとえ名のみの騎士であっても。第二次世界大戦末期、破滅に瀕したドイツ第三帝国上空で謎の飛行物体が撃墜された。それは禍事を告げる伝説の凶鳥、フッケバイン回収のために派遣された兵士たちを、想像を絶する悪夢が見舞う。彼等は戦う。最後の誇りを守るために…現実と伝説を大胆に書き換える著者の技が冴え渡る書き下ろしサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Panzer Leader
50
「騎士道精神溢れる陸軍降下猟兵指揮官」「親衛隊との確執」「大戦末期」「謎のUFO」「ゾンビ」「試作超重戦車を始めとする最新兵器」「仮想戦記」とこれでもかってくらいマニアックなオタク心の要素をぶち込んだ怪作。うん、いいねえ、楽しく読めました。2021/11/16
Sunekosuring
2
面白いのに意外と読まれてない。ジャンルを特定しにくいからかな。SFや架空戦記物ではなく、ゾンビ物として読むのが一番ツボを押さえているように思う。いや、ゾンビ物としたらむしろ読まれないか…2014/10/06
Masato Watari
2
大戦末期のドイツを舞台にした… 「ＳＦ」「ゾンビ」「冒険」「架空戦記」…様々なジャンルの醍醐味が詰まった一冊。2004/01/01
既製たぬき
2
この小説は、歴史小説であり、ＳＦ小説であり、――ゾンビ系ホラー小説であります。敗亡間近のドイツ、その田舎町に墜落した謎の飛行物体を中心に進むのは、映画を見ているようなスピード感溢れる物語です。仮想戦記作家としての事実と虚構のバランス感覚は、虚構の部分がオカルトじみたものになっても変わりはなく、佐藤節、演劇のような独特の台詞回しも、緊張感溢れる雰囲気に貢献しています。『ナチスドイツのスーパーウェポン』や他の小説のパロディなど、遊びの部分も多分にある中身の濃い小説です。2011/12/08
札幌一
0
愛蔵版で読んだけれど、愛蔵版を全て読むのは時間がかかりそうなので単行本で読書記録。出版された当時は仮想戦記が好きだったので、ホラー小説である本作に手を出してなかった。もう新刊もでないので読んでみたが、とても面白かった。2023/04/22
