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内容説明
「じゃあ、帰ろうか」週に一度の銭湯の帰り。志乃ちゃんは、無言で僕の隣に並ぶ。自然に。ごく、当たり前に。他者との接触を恐れているわけでは無いのに、他者との接触を求めていない―そんな彼女が、どうして僕の傍に居続けているのか―。聞いてみたい気もする。でも、聞いてはいけない気もする。どちらが正解なのかは分からない。だから今は待とうと思う。彼女がそれを語ってくれるその日まで。支倉志乃。無口な小学五年生。僕の妹―みたいな、大切な存在。願わくば、君の見る夢が、この世で最も美しいものでありますように―。猟奇事件に興味を示す、ダークでクールな小学生の志乃ちゃんと大学生の僕との純愛系ミステリー第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
千冬
5
いまいち感情移入しにくいテーマだった前作に比べて断然読みやすく、物語にはいっていくことが出来た。こういうミステリは好き。一応触れ込みでは「純愛ミステリ」らしいので、今後、僕の保護者的父性と志乃ちゃんの子犬のような信頼がどう歩み寄っていくのかは気になる。ところで電子書籍としての続刊は出てくれるのだろうか。それだけが気になる。2012/02/15
ソラ
4
【読メ登録以前読了作品】2006/05/03
ソラ
2
【再読】2021/05/02
ソラ
2
【再読】2021/05/02
ぬえ
2
「自分勝手な愛情」、傲慢な幻想の押しつけ。好きだから相手のことが見えなくなって理想を投影してしまう。思考による過去にしか目のいかない状態で現実に目がいかなくなる。途中の短編では飛躍や過程の説明ができなくても論理的な思考はしている、また死人に言葉を届けることはできないということを感じた。2015/05/18