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内容説明
夏の終わり、山間に位置する聖マルグリット学園を少し早い秋の訪れを感じさせる、涼しい風が吹き抜ける。それは、ある少女の不在を皆に告げているようでもあった―。学園から突如いなくなった金色の妖精・ヴィクトリカ―リトアニアに存在する〈ベルゼブブの頭蓋〉と呼ばれる修道院に軟禁され、生命の危機に瀕していると聞いた、東洋からの留学生・久城一弥は、自らヴィクトリカを迎えに行くことを申し出る。大きな力を持ちながらも、生きることに苦しんでいる小さな少女を助けるために。豪華大陸横断列車〈オールド・マスカレード〉で知り合った、奇妙な乗客たち。そして、ファンタスマゴリアと呼ばれる謎の夜会で巻き起こる殺人事件。徐々に大戦とそしてその裏側で進行する謎が明らかに。果たして、一弥はヴィクトリカを無事助け出すことができるのか?ゴシック・ミステリー第五弾。
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
ファミ通えんため大賞出身。SFからミステリー・恋愛小説まで幅広く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
29
久城とヴィクトリカのゴシックミステリ第5弾。角川版既読済再読。ベルゼブブの頭蓋,ファンタスマゴリアの夜編。リトアニア修道院に攫われたヴィクトリカの救出話。ソヴュールオカルト省,王立科学アカデミーとどんどんと話が大きくなってくる中でも、そんな大人の事情など全く関係なくヴィクトリカを救うという使命だけで、一人でリトアニアまで行く久城の男気がやはり凄いな。コルデリアやアルベールとも相対し、一気に責任感を持った立派な男に成長したねw母親に会えず消沈しちゃったヴィクトリカにも一喝で奮い立たせると本当に成長したわw2015/02/04
くろり - しろくろりちよ
24
『ゴシック』五冊目。突然学園から連れ出されたヴィクトリカを迎えに、修道院<ベルゼブブの頭蓋>まで迎えに行く久城。修道院で起こる殺人殺人事件と、オカルト省と科学アカデミーの世界大戦からの因縁。今回はヴィトクリカの父と母、黒幕やっと登場。各巻の伏線が回収されると同時に、さらなる大きな謎かけ。世界大戦の時、何があったか。ヴィクトリカと久城はどう巻き込まれていくのか。あいかわらず二人の雰囲気はあたたかいです。「たったひとりの女の子のために走ったっていいはず」そんな友情が続きますように。2012/03/24
紅
24
あまーい!!なんだこの2人!!一弥の「一心同体なんだ」って台詞にきゃあきゃあ言って ヴィクトリカの「君、守ってくれ」ににやけました、ええ。お互い守ったり守られたりする関係っていいね!ストーリー自体もすごく動き出した。コルデリア・ギャロもブロワ侯爵も登場して先が気になる感じです。2012/01/23
星野流人
18
突如学園からいなくなってしまったヴィクトリカ。そんな彼女を探し求め、久城が〈ベルゼブブの頭蓋〉と呼ばれる修道院まで迎えに行く話。なぜヴィクトリカが〈ベルゼブブの頭蓋〉に連れていかれたのかが分からず、序盤はちょっとモヤモヤ。更に、どうしてそこから簡単に連れ帰ってきていいのかも分からず、更にモヤモヤ。つまりベルゼブブでの役割を果たさない(あるいは果たすべき時期が終わった)から、もう帰っていいよってことなのか? 小さな謎はいくつも転がっていたが、今までの長編らしい大きな謎が無かったのがやや残念。2012/03/03
佐島楓
18
ライトノベルを読んで涙ぐむという初体験をする。すごいな桜庭さん。物語はようやく各巻にほどこされた伏線が一本の糸、そして綱になっていくようだ。引き続き六巻を読みます。2011/07/12