富士見ミステリー文庫 平井骸惚此中ニ有リ〈其２〉

田代 裕彦【著】

富士見書房（2004/04発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 238p／高さ 15cm
• 商品コード 9784829162521
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

「大丈夫、すぐに小生が解決してみせるからね」那須の一等地にある、山深い洋館のホテル。窓の外を眺める河上くんの目に飛び込んできた異様な光景―轟く雷鳴に照らし出されたのは、露台から吊された華族・日下家跡取りの変わり果てた姿。怯える涼嬢と撥子嬢に、勢い込んで告げる河上くんでありましたが…。担当編集者、緋音嬢の誘いにより、真夏の帝都を逃れ避暑と洒落込む、探偵作家・平井骸惚一家と弟子の河上くんたち。しかし、ただ安穏と避暑などと、世の中そうは甘くはなく…。―私は命を狙はれてゐる　緋音嬢が、骸惚先生と河上くんに手渡したのは、日下家長男である、直明氏からの封書でした。折からの嵐により、外部との連絡手段を絶たれた洋館。雷鳴と豪雨に紛れるように、一人、また一人と消されていく日下家の跡取りたち―。絡む華族四兄弟の思惑に、探偵作家・平井骸惚と河上くんが挑む、本格推理譚第二弾。

著者等紹介

田代裕彦［タシロヒロヒコ］
第三回富士見ヤングミステリー大賞受賞「平井骸惚此中ニ有リ」で小説デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ソラ]

【読メ登録以前読了作品】 内容（「BOOK」データベースより） 「大丈夫、すぐに小生が解決してみせるからね」那須の一等地にある、山深い洋館のホテル。窓の外を眺める河上くんの目に飛び込んできた異様な光景―轟く雷鳴に照らし出されたのは、露台から吊された華族・日下家跡取りの変わり果てた姿。怯える涼嬢と撥子嬢に、勢い込んで告げる河上くんでありましたが…。担当編集者、緋音嬢の誘いにより、真夏の帝都を逃れ避暑と洒落込む、探偵作家・平井骸惚一家と弟子の河上くんたち。しかし、ただ安穏と避暑などと、世の中そうは甘くはなく

2007/08/24

[プリムローズ]

一巻よりはミステリーしていて、ミステリ好きとしては好ましい。何より、潑子ちゃんの出番が多くて素晴らしい。潑子ちゃん、何気に父上の頭脳を一番受け継いでいると思う。おそらく、主人公よりずっと賢い。彼女の大きくなったところが見たかったなあ。十年以上前に読んだのに、意外と細かいところも覚えていた自分に驚きました。

2018/10/17

[アツシカ]

二作目にしてミステリもLOVEも増量でなかなか楽しいシリーズになってきた。誰もいなくなりそうな勢いで人死にが出るのに重い雰囲気にならないのはキャラのおかげだ。涼さんと河上くんのコンビは見ててほのぼのする

2017/03/02

[こらった]

この雰囲気が好きなんよね。道具立てに見合った料理がもう少しあればさらによし。

2017/07/02

[MKSzk]

平井骸惚一行は山奥の華族邸宅で跡目争いにまつわる連続殺人事件に巻き込まれる！という粗筋は本格ミステリそのもの。起こっている事件にも関わらず緊張感が薄いのは、容疑者よりも平井骸惚一行の方が人数が多いからだよねえ。これはライトノベルの宿命だろうか。