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内容説明
世界が目覚めようとしていた。空は、東から徐々に黒から蒼へ、水色へと徐々に白ばみ、夜があけていく。少年はただ一人歩いていた。此方から、彼方へ。ある境界を越えて、異国へと旅立つのだ。全てを護るために、全てと闘うために。王国へ。「未練だ、ウィザード」少年はひとりごちた。閉じた目から、熱い涙が零れ頬をつたう…。その日を境に、葛根市から姿を消す少年・物部景。彼の朧気な記憶をたどり、その救出方放を探る、梓・水原・千絵…。しかし、時は無情に流れ、過ぎていく、人々の想いを彼方へと追いやりながら。ネオ・アクション・サスペンス最終章・上巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コリエル
3
再読。読むのが久しぶりすぎて、終盤のピンチをこれどうやって乗り切るんだっけ? とハラハラしながら読んだ。離散した仲間たちの再集結ってあざのさん好きだよねえ。燃える。千絵の価値観に関する語りは良いな。昔より共感できる気がする。2015/06/18
晦夢
3
いよいよ最終巻! の前編← 姿を消したウィザードこと景。景を助けるために梓、千絵、水原たちは動き出すが……景の記憶を殆ど失った梓と水原は時間が経つにつれ景の救出へ消極的になっていく。千絵の思いがすごくいい。1人みんなが笑っていられる時間を取り戻すために、仲間に責められようとも頑張る姿が素晴らしい。現実と王国の交互の構成。こういの多いな。2014/04/19
くろ
1
ラスト直前の大盛り上がり2012/05/05
浅木原
1
読みながらボロボロ泣いた。この巻の千絵は最強に強まりすぎてて我慢できない。2003/12/12
なのかー
1
なにごとも反復してると、頭の中にそれ専用の回路ができる。だから、長年連れ添った夫に先立たれた女性が、ふとした拍子に二人分のお茶を入れてしまったりする。それはお茶を入れる動作が回路化されているから。それは誰にだってあること。だから、何度も一緒に修羅場をくぐった相棒がいたとして、もしそいつのことを忘れてしまったとしても、いざ修羅場になると無意識に背中を『そいつ』に任せて突っ走る、なんて描写に共感が持てる。そして、忘れられていたって、『そいつ』は背中を守る。アツイね!2009/07/16