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内容説明
「死体の側に、血文字か…」教師の刺殺体が発見された屋上。うろたえる翔太の隣で、由紀夫が小さくつぶやいた。和風にしては彫りの深い顔立ち。人の心を見透かすような観察眼。そんな彼の隣には恋人の美樹がいる。かつて翔太が、ほのかな想いを寄せていた少女が―。密室状態の屋上からは、犯人と凶器が消えていた。そして一月後、再び教師が刺殺される。現場には同じく血文字で「二」と記されていた。これは教師連続殺人の予告なのか?翔太は、美樹への想いを胸に秘めたまま、由紀夫と事件の真相に迫る。心が揺れる、和風青春ミステリー。
著者等紹介
村瀬継弥[ムラセツグヤ]
岐阜市在住。早稲田大学第一文学部文芸科卒。元高校国語科教諭。平成3年、「藤田先生の婚約」で第14回小説CLUB新人賞佳作に入選。平成5年、「藤田先生と人間消失」が推理小説代表作選集に選ばれる。平成7年、「藤田先生のミステリアスな一年」で第6回鮎川哲也賞佳作に入選し、同作品が東京創元社より刊行される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やっす
10
村瀬継弥氏初読み。ライトノベルレーベルからの作品とあって、軽めでサクッと読める内容になっています。これからミステリを読んでみようかなという若い世代に『本格ミステリっていうのはこういうものなんだよ』と優しく読み聞かせるかの様な作品ですね。そういった意味では作者の試みは充分に達成出来ているんじゃないかと思います。ただ、自分の様なスレた(そしてひねくれたw)読者にはちょっと物足りないのが正直なところ。解決の道筋や真犯人などがストレート過ぎて分かりやすいし、そもそも着流し探偵の要素は必要あるのかが一番の謎でした。2016/09/24
nono
1
図書館本2006/11/10
schizophonic
1
「この人こんなにうまかったっけ?」と思ったくらい、よく練られた推理もの。定番のネタをていねいに料理していて、本格推理にはじめて触れる少年少女に、優しく手ほどきしてあげようという作者の意気込みが充分カタチになっているとは思うのだが、反面、いかにもセオリー通りの展開で読めてしまうところもあり、むしろ、本格推理に目覚めさせたいのなら、ガツンとトラウマ刻みこむような一発ネタを決めて欲しいなぁと思ったりもする。2012/08/20
都布子
0
富士見ミステリー文庫だけあって内容はやや幼いものになっていますが、作者お得意の不可能犯罪トリックが使われています。ただし今回のは・・・うーん、受け取り方それぞれだと思うのですが、論理的にどうこう言うより、あまり気持ちのいい方法じゃなくて(-_-;)。なんだか胸にモヤモヤが残るトリックでした。
チャボ
0
解説にもあったが、「本格推理」で藤田先生シリーズを読んだ時、他の作品群とのレベルの違いを明らかに感じた。引き続き良質なミステリを期待します。2014/01/18
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