- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 富士見ファンタジア文庫
内容説明
「あの子…、天に帰りたかったのかもしれない」。聖堂の天使像を見上げてジュアールはつぶやいた。塔から身を投げたフェリアナを救ったものの、少女の心は絶望に閉ざされたままであった。富と権力に象徴される街、イルディガル皇国の首府ローゼン。繁栄の影に潜む貧困の中で人々は生きるために盗みを働く。ジュアールとアスバーンの兄弟もまた、盗賊グリフィン一家の一員だった。そんな時、一家にある依頼があった。金塊強奪、狙いはバルデアル公―、フェリアナを陥れた政府高官に渡る金塊10タールだという。神のいたずらか。それとも星の導きなのか?彼らと悲運の美姫フェリアナを結ぶ糸は、どんな未来をつづるのだろうか。