富士見ファンタジア文庫
戦鬼―イクサオニ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 311p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784829118658
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

白みはじめた空に咆哮が響き渡る。突如として邑を襲った狗の群れは、一匹の犬の妖―怪物に統率されていた。彼らの狙いは神器と呼ばれる神々の宝具。巫女の少女梓も狗の牙にかかろうとしていたが、間一髪で彼女を助けたのは、処刑されるために邑に囚われていた鬼・温羅だった。「―お前…あのときの犬か?」その妖は、仇の片割れ。家族や、仲間、穏やかで平和な日々を一夜にして崩壊させたあの男の従者。温羅は地を蹴って、妖に襲いかかる。神話と歴史が未分化な、混沌とした時代。温羅の復讐の旅が、はじまる。第18回ファンタジア長編小説大賞受賞作、堂々登場。

著者等紹介

川口士[カワグチツカサ]
『戦鬼―イクサオニ』で、第18回富士見ファンタジア長編小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1
『童の神』を読んでから、そういや鬼テーマではあれが面白かったなー、と再読。垂仁天皇(11代)の世だから、設定は3~4世紀頃? 桃太郎の鬼退治をその元ネタの吉備津彦の温羅征伐に接続し、善悪を逆転させてみせるという「桃太郎」裏バージョン。犬・猿・雉は瘴気にあてられた妖だし、桃太郎ならぬ桃生の正体はびっくり仰天! 日本神話と古代史がきれいに繋がったのであります。主要登場人物は鬼も人も中津国(大和朝廷)から虐げられる立場で、平安時代という設定に違和感があった『童の神』よりもこちらの方が収まりはよし。星5つ。2019/02/01

たろ

1
良作です? ファンタジア文庫の大賞受賞作はまずハズレがありませんね〜? 若干ネタバレ… 桃太郎に鬼が復讐する物語は、構想はよくあるんですがなかなか良い作品になってるものは無いですね?でもこの作品は日本神話を絡めて、さらに西洋〜まで登場させるも、上手くまとまっている作品でした。 2012/03/30

ちゃか

1
日本神話と桃太郎を混ぜて鬼目線で書いたでござる。……そんな話なんだよー。家族を殺された鬼は桃太郎に復讐しようとし、桃太郎は鬼を殺した後、自分が神だ、ってテンション高めで暴走してるし。桃太郎のオトモの三匹は、妖になって、これまた暴走してるし。なんというか、地味な作品。いや、読んでいて面白さもちゃんとあるんですけどね・・・・・・2012/02/06

影実ラノベ

1
日本神話の世界観をベースにした和風ファンタジーで、桃太郎のアレンジもの。全体的に筆力はあるが豊富な設定とプロットを無理に一冊にまとめた感がある。悪い作品ではないのだが、同じ和風ファンタジーの授賞作なら「トウヤのホムラ」などの方が重々しさがあって好き。2009/12/20

alleine05

1
『星図詠のリーナ』『ライタークロイス』の川口士さんのデビュー作ということで読んでみた。発売当時もひさびさの大賞受賞作ということで注目はしていたものの全然話題にならず、こりゃあ外れだったのかと思って結局読まないままスルーしたわけだが、こうして読んでみるとさすがというか十分面白かった。……でも、すごく地味。話題にならないのも納得。2009/10/06

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