富士見ファンタジア文庫<br> 眠り姫

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富士見ファンタジア文庫
眠り姫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 364p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784829116630
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

彼女は『眠り姫』と呼ばれていた。成績優秀で美人だった彼女の唯一の欠点である“居眠り”癖を、同級生たちがからかい半分で付けた渾名だ。そのことに拗ねる彼女の顔がまた可愛らしく、私はさらに「姫、姫」と意地悪をした。そんなたわいもない、しかし幸せな日常を私は楽しんでいた。そして、彼女との日々がいつまでも続くものと思っていた―。彼女が、本当に『眠り姫』になってしまうまでは…。あまりにも静謐な純愛を描いた表題作ほかバリエーション豊かな作品を収録!大賞受賞作家・貴子潤一郎の珠玉の短編集登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

8
図書館では借りなかったけれど、あと3年であとがきに近いシチュエーションだった。おしかった。内容は短編集。表題作はラストが好みだった。ほかも耽美調だったり、青春だったり、ハードボイルドだったりと粒ぞろいでバリエーション豊か。一番好きなのは『水たちがあばれる』だろうか。二転三転する物語はなかなか先が読めなかった。ちなみに全体的にラノベっぽさは薄い。あえて言うならセリフにそれっぽいところがあるが、ライトノベルと一般小説の間、やや一般小説寄りくらいの位置に思える。2021/10/13

ソルト佐藤

7
探偵真木シリーズを読んでみたくて、読んでみる。バラエティに富んでいて面白い短篇集。どれも、基本的にライトノベル的ではないという問題もあるけれど(笑 表題作は、やはりしんみり。と、いいつつも純愛すぎる感(笑 あと、これを見るとヴェロニカの叙述トリックはやはり、いらんかったんや!とも思ったり(笑 他には「さよなら、アーカイブ」が一番面白かった。でも、ちょっとできすぎ感。そして、探偵真木シリーズ。真木といえば「暗い落日」のシリーズの方が有名な感。本歌とり?2019/07/06

klatch

5
サブカルチャーを取り込んだ探偵もの、ほろ苦い青春と図書室、中世ホラー、崩壊した世界のSFサスペンス、そして表題作。ここまでのジャンルをまさか一冊の短編集で読めるとは思っていなかった。そして表題作の『眠り姫』、ページ数の割に濃いと思っていたらあとがきでJ・G・バラードの「濃縮小説」という手法を使っていると解説が。ビートルズ、ディックの引用など知っていたら面白いネタもガンガン詰め込まれているが、どの作品もとても上質で知らなくても何も問題なく面白い。ラノベと一般文芸のボーダレス化を実現させた素晴らしい短編集2015/02/19

くろ

4
これは20年近くになるタイム・カプセル。 12月のベロニカのシチュエーションを現代にして描かれた『眠り姫』をはじめ、種々雑多なものが詰まった短編集。そのどれもに共通して余韻がとてつもない。 ため息が漏れる。2022/02/09

ころ馬

4
イラストが邪魔してたかな。ラノベの短編集で(表題作の眠り姫はベロニカの外伝だが)個々の話は独立してるので買う人は限られるから他の出版社で出したらもう少し読まれるんじゃないかな。もったいないと思う。2009/11/21

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