内容説明
ある事柄を理屈で説明しきれないとき、人は「それは偶然だ」と言って片づけてしまう。ところが本書はその偶然の世界を理路整然と説明する。
目次
1 偶然との出会い
2 なぜ偶然に頼るのか?―ゲームで使われた古代のサイコロ
3 神がサイコロを振るとき―偶然と中国の易経
4 勝ち目を計算する―集合と順列
5 賭博師の心理ゲーム―長い目で見れば同様に確からしい
6 偶然か必然か―誤差の理論・ベル型曲線の起源
7 カオスのなかにある秩序―X2分布とt分布
8 乱数を探せ―乱数の新しい利用法
9 不確定性としてのランダムネス―ランダムネスの基準
10 確率のパラドックス
著者等紹介
ベネット,デボラー・J.[Bennett,Deborah J.]
ニューヨーク州立大学数学助教授などを経て、ニュージャージー州のジャージーシティ州立大学の数学助教授。ニューヨーク市財務局の統計コンサルタントも務めている
江原摩美[エハラマミ]
神奈川県生まれ。東京理科大学理学部理学研究科化学専攻修士課程修了。現在、静岡大学工学部電子科学研究科電子応用工学専攻博士課程在籍。著書に『ガリレオ工房の身近な道具で大実験』『ガリレオ工房の身近な道具で大実験〈第2集〉』(共著、大月書店)、『ガリレオ工房の科学あそび』(共著、実教出版)がある
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感想・レビュー
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Reo
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ブラックスワンの人の本の中にでていて、気になっていた。数学の中の確率論がどの様に発展したか(表紙にもかいてありますが)なんですが、人は確率をものすごく見誤るということ。どんな不運も幸運もどんなにありえなくても誰かに当たる確率は思っているよりだいぶ高い。日頃行いに気をつけよっと。2015/04/15
オフィス派の宇宙図
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自然は正規分布をとるとは限らない。看守のパラドックス、モンティホール問題、スピナー問題、シンプソンのパラドックス2013/08/21
Jack Amano
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確率論をきちんと学んだことのある人には、ある意味当たりまえのことばかりかもしれません。しかし、中学や高校で少し学んで位の人間には、なかなか面白かったです。 人間はランダムということをなかなか感覚的に理解できないものだということや、確率的にものを考えることが結構難しいものだということを改めで痛感しました。2019/05/16
christinayan01
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習ったことがある人にとっては真新しいことは無い。1つのお題について4ページもあれば済むような話をわざわざ30ページ程度に引き伸ばして語っているから、確率論をこれから始めようとする人には向かないと思う。2019/01/06