内容説明
すべての人びとの尊厳を保障する社会保障等のサービスが確立され、ひとり一人の個性が伸ばされていく社会は実現可能だろうか?ソーシャルワーカーは貧困や差別に直面し、社会から排除されている「人びと」との出逢いから社会を捉え、その改良と変化を促進する。「人びと」とともに「社会のあるべき姿」を模索していくことは、ソーシャルワーカーにしかできない「社会変革」であり、この点において、従来の社会運動とは異なる「新しい社会変革」のあり方を提示できるかも知れない。未来のソーシャルワーカーに向けた、自負心と挑戦心を鼓舞するための提言。
目次
6章 「地域共生社会」の潜在的機能と可能性
7章 「地域共生社会」の陥穽と危険性(「地域共生社会」の陥穽と危険性;「地域共生社会」をどのように受け止め、そして、受け流すべきか ほか)
8章 「出逢い直し」を敷衍させる「地域の絆」の実践基盤―「状況的学習」を踏まえた展開(「地域の絆」の概要と実践の基盤;「状況に埋め込まれた学習」を意図した実践)
9章 「出逢いの不在」と「出逢いの失敗」を乗り越える「出逢い直し」の方途―実践を地域に「ひらく」ことで生まれるアイデンティティの相互変容(地域包摂・地域変革へ向けた「出逢い直し」の実践事例;「出逢い直し」の基盤となる方途―「出逢いの不在」と「出逢いの失敗」を乗り越える)
10章 今あらためて問うソーシャルワークの専門性―ソーシャルワーカーの実践と育成の展望(今求められる社会を捉える力;「社会変革」の停滞を打破するために ほか)
著者等紹介
中島康晴[ナカシマヤスハル]
1973年10月6日生まれ。花園大学で八木晃介先生の下、社会学を中心に社会福祉学を学ぶ。主な職歴は、デイサービスセンター生活相談員、老人保健施設介護職リーダー、デイサービスセンター・グループホーム管理者。社会福祉専門職がまちづくりに関与していく実践を切要に感じ、2006年2月20日、特定非営利活動法人地域の絆を設立。学生時代に参加した市民運動「市民の絆」の名前を端緒として命名。代表理事。2018年9月5日には社会福祉法人地域の空を設立し理事長に就任。資格:認定社会福祉士/介護福祉士/精神保健福祉士/介護支援専門員。役職:公益社団法人広島県社会福祉士会会長(2011年度~2014年度)/公益社団法人広島県社会福祉士会相談室(2015年度~)/公益社団法人日本社会福祉士会理事(2015年度~)・副会長(2017年度~)。その他の活動:福山平成大学非常勤講師(『社会福祉援助技術』:2007年度~2013年度)/東北大学大学院教育学研究科博士課程在学中(2014年度~)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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昌也