出版社内容情報
ヤマト朝廷のエミシ征討に抗して闘ったエミシ一族は、アテルイの叛乱や、安倍一族の叛乱によって徹底抗戦したが、裏切りと懐柔策によって騙され、せん滅されてしまう。遥かなる縄文の風景をとおして、エミシ一族の幻像に迫る。宮崎駿監督の人気アニメーションを新たな位相から解読する。
はじめに~なぜ『もののけ姫』と格闘したか/エミシの主人公に注目/権力に徹底抗戦した久慈一族/宮崎作品とわたし/序章~『もののけ姫』の背景/賢治童話と宮崎アニメ/賢治の生涯と宮崎駿監督の半生/初期設定版『もののけ姫』/『もののけ姫』の全体像/商業的娯楽映画としての枠/『もののけ姫』のあらすじ/第1章~「人物」考/真の主人公としてのアシタカ/大和朝廷に最大の抵抗をしたエミシ/エミシはツングース系の古モンゴロイド/調停者としてのアシタカ/人身御供にされたサン/生き物達の代弁者としてのサン/縄文的キャラクターとしてのサン/ポンヤウンペとサン/第2章~「異族」考/もう一人の主人公としてのエボシ/異族コンミューンの創造者としてのエボシ/部落民は奴隷化された先住民/エボシは異族出身である/「革命家」としてのエボシ/日本列島の中の「異族」とは何か/第3章~「朝廷」考/不老不死の力をもとめる帝/植民地侵略勢力の御神輿としての天皇/朝廷の密偵としてのジコ坊/朝廷の秘密組織としての師匠連/朝廷の雇われ組織としての唐傘連/師匠連の雇われ組織としての石火矢衆とジバシリ/第4章~「動物」考/動物に冷たい作者/ホルケウカムイとしてのモロ/
内容説明
エミシの幻像を求めて…。ヤマト朝廷のエミシ征討に抗して闘ったエミシ一族は、アルティの叛乱や、安倍一族の叛乱によって徹底抗戦したが、裏切りと懐柔策によって騙され、殲滅されてしまう。遙かなる縄文の風景をとおしてエミシ一族の幻像に迫る。
目次
『もののけ姫』の背景
「人物」考
「異族」考
「朝廷」考
「動物」考
「精霊」考
「森林」考
「歴史」考
「言語」考
「民話」考〔ほか〕