内容説明
本書は、IPv6に関する知識の習得を目的としている。しかし、IPv6が持つ独自の機能の説明だけでなく、そもそもなぜIPv6が必要になったのかという目的や、IPv6を構成する各種技術の標準化状況や製品化状況も紹介する。IPv6ネットワークを理解することに加え、運用する際に役立つ情報も盛り込んである。
目次
第1章 なぜIPv6は誕生したのか?
第2章 無限に近いIPv6アドレスの中身―アドレスの種類はさまざま
第3章 つないだ瞬間、もうアドレス設定は完了―ルーターは自動設定の要
第4章 LANアドレスを問い合わせる近隣探索―ARPに似た新プロトコル
第5章 アプリケーションを結ぶTCPとUDP―IPの違いはここで吸収
第6章 IPv6アドレスをホスト名で割り出す―DNSサーバーはこう使う
第7章 IPv4からIPv6への移行方法―デュアル・スタックとトンネル、v4とv6の相互変換
第8章 あて先IPアドレスまでの道のりを探る―ルーティングとIPv6版RIP
第9章 通信の安全性と信頼性を高めるIPsec―暗号と認証を組み合わせる
第10章 動いても通信が切れないモバイルIPv6―動いてもホームアドレスへはいつも到達可能
第11章 マルチキャスト―マルチキャストはパケットコピーの繰り返し
著者等紹介
角川宗近[スミカワムネチカ]
1995年より奈良先端科学技術大学院大学でIPv6の研究に従事。主にIPv6‐IPv4変換ソフト(トランスレータ)の研究に注力。IPv6実験網である「6bone」の立ち上げにもかかわる。97年、日立製作所に入社。日本初のIPv6対応ルーター「NR60」の開発、およびギガビット級の大型ルーター「GR2000」向けのIPv6関連技術の開発を経て、現在はテクニカル・マーケティングとして日立ヨーロッパに所属。産学協同プロジェクト「KAME Project」のメンバーでもある
鈴木伸介[スズキシンスケ]
1997年日立製作所に入社。入社以来、IPv6経路制御技術の研究開発に従事し、同社ルーター「GR2000」のIPv6経路制御技術の開発にも携わる。現在は、IPv6マルチキャスト関連の研究開発ならびにIPv6普及啓蒙活動に携わっている。2000年4月より、産学協同でIPv6対応TCP/IPスタックを開発するプロジェクト、「KAMEプロジェクト」に参画している
大浦哲生[オオウラテツオ]
日立製作所にてルータ関連技術の研究および製品開発に従事
柴田治朗[シバタハルオ]
1986年日立製作所に入社。ISDN/ATM交換システムの開発、通信キャリア向けIPシステムのエンジニアリングに従事。現在、移動体通信網向けIPシステムのエンジニアリングのとりまとめ。電子情報通信学会会員
渡辺義則[ワタナベヨシノリ]
日立製作所にて、ネットワーク関連の研究開発に従事。現在はネットワーク・セキュリティの研究開発に取り組む。同社ルーター用のIPsec/IKEなどを開発
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