林原家―同族経営への警鐘

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林原家―同族経営への警鐘

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822263997
  • NDC分類 460
  • Cコード C0034

出版社内容情報

―私は棺桶の中まで、真実を持っていくつもりだった―
岡山のバイオ企業、林原は長らく同族経営の手本とされてきました。
元社長の著者は、日本経済新聞の「私の履歴書」に当時の史上最年少で登場。
そんな名門企業がなぜ倒産しなければならなかったのか。
父、林原一郎との対立、末弟との絶対的上下関係、早世したもう一人の弟との約束。
林原家に深く埋め込まれた、破綻に向かう必然のストーリーを、著者が初めて明らかにします。

目次

第1章 経営破綻の真相(中国銀行からの電話;経営破綻の発覚;銀行団の温度差 ほか)
第2章 林原一族の宿痾(服従関係;士分を捨てた林原家;もう1人の弟との約束 ほか)
第3章 同族経営の是非(成功体験の始まり;長期の研究を選ぶ;社長の独断 ほか)

著者等紹介

林原健[ハヤシバラケン]
1942年(昭和17年)岡山市生まれ。61年、慶應大学在学中に父の死去に伴い、林原の4代目社長に就任。林原を研究開発型の世界的な食品素材、医薬品素材メーカーに育て上げる。2011年、会社更生法の適用を申請し、辞任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

それいゆ

57
社長が財務を把握せず経理は弟の独断だとしても、会社を二人だけで動かしているわけではないので、なぜ倒産したのか疑問です。参謀役となる番頭がいなければ大卒後すぐに会社経営などできるはずがないのですが、どんな経営スタイルだったのでしょうか?この本からはそれが見えてきません。倒産後の債務弁済率が異常に高く、この倒産はしくまれたものなのかな?という気もしますが、弟が書いた「破綻」も読んでみようと思います。カバヤが林原家の食品会社だったことを初めて知りました。あのカバのマークのキャラメルの味が懐かしい。2014/08/23

メタボン

18
☆☆☆★ イノベーションを起こし林原をバイオ企業に転換させたところまでは林原氏は良き経営者だった。しかしコンプライアンス観念の欠如が致命的。取締役会が一度も開かれていないなんてあり得ない。企業運営にとってもっとも大切な「キャッシュフロー」についても無関心で他人任せ(といっても血を分けた弟だが)にしていれば、会社の実態について無知となるのも当たり前。ただ恥を忍んで良く語ってくれたと思う。この失敗は大いなる反面教師。2015/01/23

なお

16
図書館本。長い言い訳本。トップとしてこんなにルーズでいいはずはない。報酬を多く貰うのは会社が傾いた時に資金援助する為と言っているが、結局はそうできない前に破綻したらしい。弟をかばう様でいて悪く言うのもどうかと思う。弟の暴露本もあるのでそれも読んでみたい。2016/06/18

ももみず

15
自分自身が某同族企業の下っぱだもんで、つい手に取った1冊。でも取締役会は開かない、市場調査もしない、予算は組まずに経費は青天井、挙げ句の果てに社長は決算書さえ読めないと来たか!人生いろいろ、同族企業もいろいろ。思うに林原健さん、経営者というよりパトロンだよね。バイオの世界のレオ10世的な。世が世なら、歴史の教科書にも載っただろうに。これから真っ当な株式会社として生まれ変わるであろう林原ですが、健さんは置き土産に、この本の印税をパトロネージュしちゃえばいいんじゃないの。次は弟さんの本を読もうと思います。2014/10/05

luther0801

15
社長が研究テーマを独断で決め、研究に没頭する、という姿勢を貫き通し、林原をここまで大きくし、画期的な(私には分からないが)商品をいくつも開発したのは凄いと思う。ただ、経営者ではなかったのだろう。貸方・借方も分からないような弟に経理を丸投げし、決算書も見ていなかったなどとは、経営どころか、ビジネスとは言えないだろう。ただ、自分がその器でなかったことを認識している点では、弟よりはよっぽど優れている。もう少しまともな番頭が居れば、と残念に思う。会社更生法により、経営陣が変わって、良かったと思う。2014/08/04

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