TEAM OF TEAMS(チーム・オブ・チームズ)―複雑化する世界で戦うための新原則

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TEAM OF TEAMS(チーム・オブ・チームズ)―複雑化する世界で戦うための新原則

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  • サイズ B6判/ページ数 467p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822251543
  • NDC分類 336.3
  • Cコード C0034

出版社内容情報

最新装備の精鋭部隊がなぜ、
寄せ集めのイラクのアルカイダに苦戦したのか?
不確実性の高い環境のなかで、勝ち残る組織の条件とは?

著者が率いる特任部隊は確かにイラクで苦戦したが、それは敵が一流の組織であるため力が及ばなかったからではない。イラクのアルカイダは強くて柔軟性がありへこたれないが、たいてい訓練不足で装備も貧弱だった。彼らの強さと能力は、たまたま運よく21世紀的なファクターの相乗効果によって強化されたにすぎない。これはシリコンバレーの起業家のなかに、アイデアや製品の秀逸さよりも、タイミングがよかったというだけで桁はずれに儲けた者がいるのとよく似ている。こうしたファクターはイラクや戦争時に限ったことではなく、我々の日常の暮らしや組織のあり方にも関係してくる。これらのファクターを理解して適応していくことは必要不可欠であり、それが数年後の成否を分ける。
本書は、こうしたファクターを理解するためのレンズを提供し、企業をはじめとする組織が新たな適応の必要性に迫られたとき、それにいかにアプローチしていくかの要諦をまとめたものである。

「計画・実行型」組織から「適応型」組織への転換が必須

本書の狙いは、今日の世界が過去とどう違うか、それに対して何をすべきかを理解してもらうことだ。なじみ深い効率性の追求というスタイルは、もはや変えるべきではないのか? 効率性は大切だが、複雑な状況と絶え間ない変化への適応は避けられない課題のはずだ。戦場での経験を生かし、企業や病院、NGO、その他の思いもよらない部門の実例と結びつけて考えることを通じて、問題の兆候とその原因を提示し、効果的なアプローチを探っていきたいと思う。そうすることで読者は、自らが直面している難問を十分に理解し、状況に応じた認識を持つことができるだろう。

【著者紹介】
米陸軍に34年にわたって服務した後、大将として退役。最後の任務はアフガニスタンにおける米軍と多国籍軍の司令官である。彼の回想録『My Share of the Task』はニューヨークタイムズのベストセラーに選ばれた。現在はイェール大学ジャクソン・インスティテュート・フォー・グローバル・アフェアーズの上級研究員、リーダーシップコンサルティング会社クロスリードの共同創立者として活動する。

内容説明

最新装備の米エリート特殊部隊はなぜ、寄せ集めの民兵集団AQIに苦戦したのか?未来は予測できるものではなく適応するしかない。環境激変時代を生き抜くための、百戦錬磨の元軍司令官による、企業のための新・組織変革戦略。

目次

第1部 プロテウス問題(プロテウスの息子たち;時計仕掛け;難解さから複雑さへ;正しいことを行う)
第2部 一つにまとまる(命令型からチームへ;チームのなかのチーム)
第3部 共有する(システムを考える;脳を収納ボックスから取り出す;「囚人のジレンマ」を打ち破る)
第4部 解き放つ(手は出さない;菜園主のように組織を率いる)
第5部 先を見据える(対称性)

著者等紹介

マクリスタル,スタンリー[マクリスタル,スタンリー] [McChrystal,Stanley]
アメリカ陸軍で34年にわたって服務した後、大将として退役。最後の任務はアフガニスタンにおける米軍と多国籍軍の司令官である。現在はイェール大学ジャクソン・インスティテュート・フォー・グローバル・アフェアーズの上級研究員、リーダーシップコンサルティング会社クロスリードの共同創立者として活動する

コリンズ,タントゥム[コリンズ,タントゥム] [Collins,Tantum]
イェール大学で国際情勢研究により文学士号(BA)を取得。同大学在学中にマクリスタル将軍のリーダーシップセミナーに参加した。学部ではおもに中国、中東の地域研究と制度設計に取り組んだ。現在は、マーシャル奨学生としてケンブリッジ大学で国際関係学と政治学の哲学修士号(MPhil)取得に向けた研究を続けている。専門はグローバル社会の制度設計

シルバーマン,デビッド[シルバーマン,デビッド] [Silverman,David]
クロスリードの共同設立者、CEO。スタンリー・マクリスタル大将と共同で設立したクロスリードは、リーダーシップとマネジメントを扱う組織であり、顧客が複雑な環境に順応して勝利を収める手助けをしている。アメリカ合衆国海軍兵学校を卒業したのち、ネイビーシールズの将校として12年間活躍。イラク、アフガニスタン、東南アジアなど世界各地に六度にわたって派遣されるなど、豊富な実戦経験を有する。妻ホリスと二人の子どもとともにワシントンDC在住

ファッセル,クリス[ファッセル,クリス] [Fussell,Chris]
クロスリードのパートナーとして開発、顧客対応、マーケティングを統括している。クロスリードに加わる前は、15年以上にわたりネイビーシールズの将校として活動。特殊部隊のチーム2、チーム8のメンバーとして、また海軍特殊戦開発グループ(DEVGRU)とともに世界各地の紛争地域に派遣された経験をもつ。スタンリー・マクリスタル大将(当時中将)が統合特殊作戦コマンドを率いた最後の年には、その副官を務めた。その後、カリフォルニア州モントレーにある海軍大学院において不正規戦の研究で修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5 よういち

81
2003年、米国の統合特殊部隊はイラクで従来型の大規模な軍事展開を行ったが、敏捷な動きをする小武装集団に翻弄された。当時の軍司令官が戦場での経験を基に、複雑化する現代で最も大切なものは「レジリエンス(復元力)=あるシステムが混乱を吸収し、なお基礎的な機能と構造を保持する能力」であることを説く。◆1世紀に渡って、マネジメントの焦点は効率の追求であったが、この効率性の基盤は予測にある。つまり、予測可能な将来においてのみ成り立つものであり、複雑化して予測ができない昨今において無意味なものとなった。2020/02/09

イノベーター

6
中身にはメッチャ共感。 だけど、読むほどではない。2016/05/15

めいけふ

3
これが事実であれば今後、外人傭兵部隊のあり方は大きく変わらざるを得ないのではないだろうか。傭兵部隊に経費をかけている国は多い。この考えが進むと「傭兵の募集、使用、資金供与及び訓練を禁止する条約」にアメリカも積極的になるかもしれない。2016/11/16

Supopovich

2
物作りと戦闘の為のチームメイキングは異なる。戦勝を獲得するためには、どの様なチームメイキングをすれば良かったかという事が著者のイラクのアルカイダとの戦闘記録を通じて記載されている。 ミッションコマンドは大切なのだが、ただ制約を無くすだけでは危険な事が再認識出来た。また、組織間の無駄な壁を取り払い、風通しの良い気風を醸成することが肝要である。2023/08/31

のぞみ

2
情報の速度が上がるに従って複雑性も増している。 その中で取るべき意思決定とは。チェスよりも菜園。 チームの構成、メンタリティの変更などまで手を入れていかないと。2016/11/01

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