電力と震災―東北「復興」電力物語

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822249991
  • NDC分類 540.921
  • Cコード C0034

内容説明

東北電力は震災をどう乗り越えたか?気鋭のノンフィクション作家が綴る。

目次

第1章 被災(トンボ返り;曇天の原町火力発電所 ほか)
第2章 創業(テレビ会議;首相官邸からの要請 ほか)
第3章 復旧(早朝の仙台市内;会長、社長の役割分担 ほか)
第4章 試練(命を繋いだ避難所;替え歌 ほか)

著者等紹介

町田徹[マチダテツ]
1960年大阪府生まれ。経済ジャーナリスト。神戸商科大学(現兵庫県立大学)商経学部卒業、日本経済新聞社入社。ワシントン特派員などを歴任。ペンシルバニア大学ウォートンスクールに社費留学。雑誌編集者を経て、2004年独立。月刊現代2006年2月号掲載「日興コーディアル証券『封印されたスキャンダル』」で、「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・大賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あちゃくん

95
この夏の個人的課題図書その2。東北電力の成り立ちから震災後の対応を追ったルポルタージュです。なるほどこういう出自そして変遷を経てきたからこそ、東北の経済を下支えする企業としてやってこれたんだなと実感します。震災時女川原発で大きな事故を起こさなかったことや、原町火力の再稼働ついてもっともっと評価されていい気がします。電力会社を十把一絡げに悪者扱いしてはダメだと感じました。エピローグの泉田新潟県知事の話が僕にはインパクトが有りました。企業統治や危機管理、そして企業が持つDNAについて考えさせられる好著です。2014/08/15

壱萬弐仟縁

24
字体大きく読みよい。東北振興電力:2・26事件の反省からみちのく殖産興業のために創設された国策会社(4頁)。3・11台野弘之(50)氏はベテラン管理職で殉職。津波に逃げ遅れた(34頁)。原発労働者は家族安否も確かめられない辛さがある(46頁)。女川原発は巨大津波へ最も進んだ原発のひとつ(54頁)。高台に作るのは設計責任。 南木曽町の読書(よみかき)発電所:当時社長の福沢桃介が激励視察していた(116頁)。東北の電力会社は地元と 運命共同体という考えが浸透(228頁)。だからといって破局まで共同できない。 2015/03/03

あっ!chan

18
「電力と震災」というタイトルだが、実際は「東北電力と東日本大震災」である。前半は発災後の東北電力の対応を中心に、ドキュメンタリーとして書かれており、微力ながらその一翼を担った自分としても、当時の苦労を改めて思い出す時間となった。後半は原発問題が中心である。作者の過去の著書の中にも東電を批判したものがあるようだが(私は読んでいないが)、同じ立ち位置で東電のへの批判と今後の原発のあり方が述べられている(作者は多分ここが一番言いたかった)。書かれている内容への賛否は、勿論読んだ人次第であることは言うまでもない。2014/09/16

芸術家くーまん843

13
東京電力の影に隠れている東北電力、しかし被災電力。東京電力福島第一は事故をおこしたが東北電力の原発は無事だった。東北電力は太平洋側の発電所が被災しすべての原子力が停止したため需給対策として緊急電源100万kWを設置。さらに被災地域を持つ電力として電気料金値上げを限界まで回避し2年間電気料金を維持し赤字により余剰金が底をついたところで電気料金の値上げを申請したが待っていたのは東京電力並の懲罰的な査定。同じ日本人でも地域で性格が違うのか?それとも経営者の資質の違いなのか?何かが違うように感じる一冊。2014/04/12

トラッキー

10
未曾有の大震災に見舞われながら、原発は安全に停止、計画停電なしの復旧を成し遂げた東北電力の物語。東北地方の経済と住民の生活向上に役立つことを創立の原点とし、そのDNAをしっかり引き継いだからこそ、女川原発の建設に当たっては、過去の大地震の記録を独自に調査し、念には念を入れて安全基準を上回る安全性を確保した設計とした。そのことが、想定を上回る津波にもびくともしない堅固な原発を作った。安全確保は基準の問題ではなく、それを運営する組織の思想の問題だと思い知らされた。2014/06/08

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