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なぜ世界は不況に陥ったのか―集中講義・金融危機と経済学

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  • サイズ A5判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822247232
  • NDC分類 338.9
  • Cコード C0033

出版社内容情報

学者2人が最新の経済理論をベースに、金融危機の解明に挑む。
情報の非対称性、エージェンシー問題、テールリスク、コーディネーションの失敗、「失われた10年」の林・プレスコット説──7回の講義で「真相」に迫る。

内容説明

古い経済思想に囚われている政治家・官僚・ジャーナリストのための「世界標準」の経済学講義。

目次

第1講 アメリカ金融危機の深化と拡大―サブプライム問題から全般的な信用危機へ
第2講 世界的不均衡の拡大:危機の来し方1―一九八七年、一九九七年、二〇〇七年までの節目を振り返る
第3講 金融技術革新の展開:危機の来し方2―デリバティブ、証券化、M&A
第4講 金融危機の発想メカニズム―非対称情報とコーディネーションの失敗
第5講 金融危機と経済政策―「市場の暴走」と「政府の失敗」
第6講 危機後の金融と経済の行く末―中長期的な展望と課題
第7講 日本の経験とその教訓―われわれは何を知っているのか

著者等紹介

池尾和人[イケオカズヒト]
慶応義塾大学経済学部教授。1975年京都大学経済学部卒業、80年一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。岡山大学、京都大学を経て94年慶応義塾大学経済学部助教授に就任。95年から現職。経済学博士

池田信夫[イケダノブオ]
上武大学大学院経営管理研究科教授。1953年京都府生まれ。東京大学経済学部を卒業後、NHK入社。1993年退職後、国際大学GLOCOM教授、経済産業研究所上席研究員などを経て現職。学術博士(慶應義塾大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばぶでん

2
大変勉強となった良書。米国は70年代のスタグフレーションを克服し、投資銀行が新金融技術を駆使する大平穏期を迎え、それが長期化し慢心が生じ、金融危機を招いた。エージェンシー問題、美人投票問題や調整の失敗が過剰投機の要因。経済思潮はモラルハザード等の政府の失敗、情報の非対称性や調整失敗等の市場の失敗を考えるケインズ的要素を組み入れた古典派が主流に。非伝統的金融政策の社会実験。金融技術の上手く正しい利用が重要。グローバル不均衡縮小に向け、日本は短期的経済対策とはトレードオフとなる中長期的な産業構造転換こそ課題。2015/05/11

★★★★★

2
これは必要に駆られて。私が理解できたということは、わかりやすいということでしょう。きっと。経済学って面白いとは思うんだけど、好きにはなれないんだよなぁ。2010/05/13

メルセ・ひすい

2
結果論 人ごと ・この先を明確に書くこと バブルをその前に言い当てていない為、あと付け論。 不況長引き論は当然。 医療の受け皿の拡大・介護・・当たり前です。 古い経済思想に囚われている政治家・官僚・ジャーナリストのための「世界標準」の経済学講義。今回の金融危機の本質とインプリケーションを明らかにする。2009/06/01

greenman

2
サブプライム問題から説明を始め、その後20年間のアメリカ経済を説明し、その間経済学はどのように進歩したかを詳しく説明した書。最後は日本での失われた10年から2000年代の経済復活と最近の不況の構造を解説する。根本的に日本とアメリカの不況の構造は違うものだという認識は、日本が不況から立ち直る方法を考える上で必要不可欠なことだ。2009/12/13

Kohei Shirasu

0
地獄への道は善意で敷き詰められている。このフレーズが印象に残ったが本題ではない。金融危機について経済学的に正当な見方の総まとめ的な本。失われた10年の原因2つは、産業構成の変化、銀行の追い貸しによる市場メカニズムとは逆の非効率性。リフレは波及経路不明。投機についてのエージェンシー問題と美人投票(ファンダメンタルより他人の顔色)問題。fedビューとbisビューなど。教科書としても優良。社会科学である以上、なにを仮定しているか考えること、さらには、なるべく奥の背後の要因を特定化して改善することが必要。

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