中央研究所の時代の終焉―研究開発の未来

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中央研究所の時代の終焉―研究開発の未来

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  • サイズ B6判/ページ数 362p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784822241322
  • NDC分類 507.6
  • Cコード C2034

出版社内容情報

「企業にとっての中央研究所の時代の終焉を我々は目撃している」ハーバード・ビジネス・スクール、衝撃のレポート。技術革新を担ってきた研究開発は今後どうなるのか。企業の研究所に未来はあるのか。企業にとっての研究成立過程から、その意義そのものを歴史的に問い直す。研究所の歴史が高々数十年の歴史しか持たず、研究のパラダイムがいかに作為的に創り出されたか、なぜその時代が終わったかを解き明かすショッキングな内容。


原著のタイトルである「イノベーションのエンジン」とは、企業における研究を意味している。そのあり方が内部化された基礎研究から、産学連携や戦略提携などを伴う外部化の方向へと変化しつつある実態を、ハーバード・ビジネス・スクールの討論会に集まった第一線の研究者たちが明らかにしている。

内容説明

1993年にハーバード・ビジネス・スクールで少人数の討論会があった。集まったのはベテランの研究マネージャーや技術革新の研究者で、会の目的は企業における研究が将来どうなるかを議論することだった。本書の第1部と第3部はこの討論会のために用意された論文から成る。また第2部の各章は、この討論会における発表に基づいて起草されたものである。

目次

序論 技術革新の源泉は消え去るのか
第1部 産業界における研究と技術革新の制度的側面(企業における研究活動の発展史;企業が技術開発を進めるうえでの大学の役割;戦略的提携と企業の研究活動)
第2部 最前線からの報告(ゼロックス社における研究と変化のマネージメント;IBMが実行した研究所の変革;産業界の研究開発の将来―崖っぷちからの便り;半導体産業における研究についての個人的見解)
第3部 研究と技術革新の概念の再構築(技術の実用化―想像力によるユーザー・ニーズの理解;企業における研究の役割の再検討)
結論 新しい時代の形

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Daisuke Nakai

1
約15年前の米国の話なので、時間的、地理的なギャップはあるものの、日本製造業の研究のあり方を考えられる内容でした。中央研究所の基礎研究が企業に独占的な利益をもたらす商品を生み出す時代は終わった。しかしながら、国レベルでは基礎研究も誰かが担わなければいけない。産官学の連携はどうあるべきか。米国を一つのモデルとして成長してきた日本が、日本らしさを求める時が来ています。そして、よく耳にするのはオープン・イノベーション。具体的な取り組みが求められますね。2011/11/18

ぶひん

0
市場からアイデアを買う時代から、自社の中央研究所による知識の独占、そしてまた、産学官連携による基礎研究の外部化が進もうとしているというお話だった(とおもう)。基礎研究はやはり大事だが、それを理解し受け入れることの出来る人材が企業側には必要である。また、事業部と研究所ではできるだけ重複をなくしつつも、産業化を常に視野に入れた基礎研究が必要とされている。産業別の共同研究所などが新しい時代の解になるのではないかと提案されている。すべての企業が基礎研究を放棄し、成果だけを得る「最初の2番手」になることはできない。2016/01/05

Seiichi Takayama

0
難しかった・・・再読が必要。しかし、航空測量を生業とする会社が集積回路の技術の基礎を開発した、という話は目に止まってしまった(フェアチャイルド・カメラ・アンド・インスツルメンツ社)。どうしたら航空測量業界から半導体業界に技術提供できるのか、どんな蓄積があったのか・・・。本書のテーマにとっては脇道なのかもしれないが、気になる・・・。2015/03/19

たぬき

0
おまえは もう 終わっている2012/03/13

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