内容説明
こうもりの生態、生息地、飛び方から、謎に満ちた進化、免疫、長寿まで最新情報をたのしく解説!
目次
第1章 コウモリのこと、どれくらい知っていますか?(コウモリってどんな生きもの?;コウモリは何のなかまか? ほか)
第2章 進化の謎を探る(コウモリはどのように進化したか?;コウモリの分類の変遷 ほか)
第3章 飛行メカニズムの謎に迫る(飛行機がどうして飛べるのか、わかっていない?;要は揚力 ほか)
第4章 超能力ではない、超音波だよ(エコーロケーションを使って「音で見る」;コウモリのエコーロケーション研究の歴史 ほか)
第5章 知りたい!長寿の秘密(体のコンディションを自在に調節できる!;長生きの秘訣は? ほか)
著者等紹介
中島宏章[ナカジマヒロアキ]
1976年札幌市生まれ。札幌の株式会社野生生物総合研究所に入社。野生動物の調査業を9年経験し、北海道の自然の現状を広く知る。2007年、31歳でフリーとなり、調査業のかたわら、憧れだった動物写真家の道を目指す。2010年、コウモリを主人公にした20枚の組写真作品「BAT TRIP」で第3回田淵行男賞を受賞
福井大[フクイダイ]
東京大学大学院農学生命科学研究科付属演習林・助教
高田礼人[タカダアヤト]
北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター国際疫学部門・教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HMax
30
マイナーな存在と思っていたコウモリ。実は日本に35種、世界で1300種と哺乳類の20%の種類がコウモリだった。様々なコウモリの秘密が分かる小ネタ満載のコウモリ愛にあふれた本です。 ついでに揚力、周波数、エコロケーションの原理が非常に分かりやすく説明されている勉強になる1冊です。2020/08/08
鯖
18
ネズミとかイタチよりはウマに近いコウモリ。1300種いるうち、吸血コウモリは3種。獲物にあぶれた空腹な仲間には口移しで血を分け与えることも。コウモリのイメージといえば、逆さにぶら下がった姿だけれども1300種のうち6種は逆さの逆さで、普通に枝に留まる。逆さにぶらさがると、飛び立つのに必要な筋力もいらず、位置エネルギーを利用してスムーズに飛べるのだとか。虫の捕らえ方は口を開けて、偶然入ってくるのを待つ訳ではなく、皮膜でつつみこんでパクリと食べる。著者のコウモリへの愛に満ちた一冊でした。2018/01/03
tom
13
著者はかつて野生動物の調査業をしていた。そして、コウモリが好きになり、コウモリ写真家に転じた人。コウモリは世界に1300種ある。哺乳類は全部で5300種しかない。コウモリはたくさんいるのだ。でも、コウモリが何をしているのかは、ほとんどだれも知らない。ブラックボックスに入り込んでいる生物なのだ。ということで手に取ったのだけど、書かれているのは、空を飛ぶ方法、超音波発射と餌取の巧みさなどなど。コウモリの生態が知りたかったのに、この点については触れてない。アマチュアが自分の楽しみとウンチクを書いた本でした。2021/10/25
文章で飯を食う
11
著者のコウモリ愛が溢れた本。コウモリの博物学。見かけより、ずっと可愛いく興味深い動物なんだな。2017/12/04
sputnik|jiu
8
都市に住むコウモリはどのように生活しているのか」 という茫漠とした疑問が10年ほど頭にこびりついている。かといって、真面目に調べたりするわけでもなく、なんとなく時が過ぎてしまったのだけれど、最近十数年ぶりに図書館通いするようになったので、一念発起、調べてみようと思って読んだ。2019/08/24