内容説明
高2のあかりは、悩みもなく充実した毎日を送っていた。でもある日、一匹狼の同級生・翔也に「ここは現実じゃない。俺たち、死んだんだよ」と告げられる。徐々にあかりは、今いるのが“自分にとっての理想の世界”で、本当はクラスで孤立していたこと、息苦しさに耐えかねて屋上から飛び降りたことを思い出す。やがて、辛いだけだと思っていた現実にも、失いたくない大切なものがあると気付いて―。「やり直せるよ。何度だって。俺はお前の味方だ」蒼井に背中を押され、現実世界に戻ることを選んだあかり。そしてあかりの行動は、少しずつ変化を生み出していき…。悩んでもがいた先にみえる光に圧倒的感動!大人気作家の描く、新境地の青春小説。
著者等紹介
永良サチ[ナガラサチ]
夜行性で夜にやる気スイッチが入る。現実よりも創作の世界にいる時間のほうが長い。小さい頃からストーリーやタイトルを考えるのが癖。漫画ならなんでも読む雑食系。本が溢れた空間で暮らしていて、崩れそうな本棚に怯えている。2016年『キミがいなくなるその日まで』(スターツ出版刊)で作家デビュー。現在は、ケータイ小説サイト「野いちご」にて活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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dorebook
31
正直、この本を手に取った時は「う~ん、対象年齢としては私は失敗したかも」と思ってしまったのだが、内容の苦しさと感動で落涙・・高校生のあかりは、理解ある両親、大切な友人がいる有意義な学生生活を送っている。そこに異分子である同学年の蒼井が「思い出せ!俺たち、死んだんだ」と告げてきた。もう一つの平行宇宙に飛ばされたのだろうか。 今、ここにいる自分は・・世界は・・・アイデンティティを探求し成長し確立されていく様(さま)に心が震えた。最後の方は、若干??と思う流れはあったものの、全体的には良い読了感であった。2022/08/28
色素薄い系
4
蒼井がいなかったらあの世界から脱出出来ても変わる事は出来なかっただろうから生きていてくれて良かった。向こうの世界で経験した事を活かして現実世界でも行動を起こす姿に成長を感じたし、そのおかげで学校での関係も変わったみたいだから生きづらさも解消されて安心。あとは蒼井との関係が良い方に変化するといいね。2022/07/28
ゆい
0
★42022/10/07