内容説明
なんでもない石ころが、かけがえのない宝物だった頃があります。その石はもうなくしてしまったかもしれませんが、ここにある１５の物語は、それと同じような大切な何かを、あなたの心にずっと残してくれるはずです…。
著者等紹介
エイキン，ジョーン［エイキン，ジョーン］［Ａｉｋｅｎ，Ｊｏａｎ］
１９２４年イングランドのサセックス州に生まれる。父親は著名なアメリカの詩人コンラッド・エイキン、母親はカナダ人。幼い頃から文学に親しみ、十代後半から詩や物語を発表。若くして夫を亡くしたのちは、雑誌社に勤務しながら本格的に創作活動を始めた。児童書のほか、探偵小説やテレビの台本なども手がける多才な作家で、その独創的なストーリーと味わい深い文体で、数多くの上質なファンタジーを生み出した。１９６９年「ささやき山の秘密」でガーディアン賞を受賞。２００４年、惜しまれながら永眠した
三辺律子［サンベリツコ］
英米文学翻訳家。白百合女子大学大学院児童文化学科修了（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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アナーキー靴下
79
子供の頃、ファンタジーが大好きだったけれど、自分が求める本には巡り会えなかった。高校時代に初めてエンデを読んで以来、エンデはファンタジーを求める心の理解者として、好きなんて言葉では言い表せない程特別な存在だけど、同時に、ファンタジーは自分の心の中にあるもので、期待通りの本なんて存在しない、という諦めを持ってしまったのだと気付く。でも存在した。やっと出会えたのだ。ファンタジーは自分の心の中にある、それは間違いないけれど、一冊の本から、無限の世界に羽ばたける…それを求めていたのだと。エイキン、もっと読みたい。2022/04/23
藤月はな（灯れ松明の火）
65
最近、意地悪い物語ばかり、読んできたので久しぶりに和みました。偽善的で意地悪な大人は報いを受け、それに耐えてきた子供達は幸せになったり、大人は大切な事を知るので安心して読めます。「ゆり木馬」「三つの願い」「からしつぼの中の月光」、「キンバルス・グリーン」「魚の骨のハープ」、「神様の手紙をぬすんだ男」「本を朗読する少年」が好き。後、アーミテージ家に起こることを描いた連作作品は両親が意外と不思議なことを戸惑いながらも受け入れているのがなんだか可笑しい。グリフィンの名が「ふわふわ」だなんてキュート過ぎる！！2016/08/06
帽子を編みます
58
【奇妙な味海外作品読書会21】イベントに合わせて読みました、二回目です。すごく良いです、余韻があります。短編ですが、書かれなかったこと、結末の後のことをぼんやり考えてしまいます。子どもが主人公なもの、悲しい状況、それを救う力。コミカルなものもあります、「ネコ用ドアとアップルパイ」など今度の連休の最後の日にぴったりではないでしょうか。作者が気に入っている話を集めただけあって、外れがありません。どの話も水準以上でした。その時の気分によってベストは変わりそうな気がします。2021/04/30
星落秋風五丈原
20
「ゆり木馬」って日本の民話にもある馬と娘の結婚みたいな話。2023/12/11
めい
9
ファンタジー15作。舞台は現代であったり架空の場所(童話に出てきそうな)であったり様々。ユーモラスに富んでる作品から、心温まる作品までジャンルも豊富で、大切にしていきたいと思える話が多かった。2017/06/24
