内容説明
本書は、法的世界が観念の倒錯したフェティシズムの世界であるにもかかわらず、現実の市民社会に生活している我々に対しては、その法が「社会的に妥当し、客観的な思想形態」として現出してしまうのはなぜだろうか、という根本的な問いかけから始め、その法的世界のメカニズムを詳細な批判的分析=分析的批判を通して明らかにし、あわせて「法哲学としての社会哲学」の第1歩を踏み出した画期的書である。
目次
序章 人間的生と法的世界
第1章 法的世界と商品世界
第2章 商品世界と抽象的人格
第3章 法的世界の成立
第4章 役割理論の再構成
第5章 法的世界と役割
結語にかえて―フェティッシュな世界としての法的世界