サヨナラ、学校化社会

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サヨナラ、学校化社会

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784811806662
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0036

出版社内容情報

★「こんな不況でよかったね。
 親や先生は将来のためにがんばりなさいと言うけれど、
 そんな生き方はみんなカラ手形になりました」
★義務教育から大学院、2年間のオーバードクターを含む24年の学生生活。
 そして偏差値四流校から東大までの教師生活。
 学校教育の受益者にして被害者という上野千鶴子が直言!
★評価に怯える優等生シンドロームの東大生、
 子育てに追い込まれた「音羽の母」。
 学校的価値に覆われた息苦しい社会をどう超えるか。
★学校はけっして人生のすべてじゃない。
 こちらがダメならあちらがある、会社がつぶれても私は生きられる……
 多元的な価値を見いだし、生き抜く「知恵」をつけよう。
 これは希望のメッセージです。



1 東大生、この空洞のエリートたち
   おそろしく素直だった東大生/講議を要約しただけのレポート/東大でもついて
   回る偏差値/評価されることに怯えつづけて/学校とは失敗してもいいところ
2 学校に侵食される社会
   近代の制度としての学校/「頭の競争」は機会均等で公平か/敗者に現実をどう
   納得させるか/優等生のがわにある不安/学校的価値におおわれた社会
3 少女・母・OLたちの学校トラウマ
   学力を売るか、女を売るか/エリート女性がエリート男を求める理由/売春によ
   る女性性の奪還……「東電OL」/失敗を許されない子育て……「音羽の母」
4 学校は授業で勝負せよ
   ムダ金になりつづける教育投資/オリジナリティとは「異見」のこと/消費財として
   の学位/教師は「わかる」快感を提供できるか/知育限定の「小さな学校」でたくさんだ
5 授業で生存戦略、教えます
   「小さな問題」から取り組んでみる/一次データから情報を絞りあげる/インタビュー
   で関係の結び方を学ぶ/動くことで偏差値コンプレックスを乗り越える
6 上野千鶴子の楽屋裏
   私は僧院

内容説明

東大生までをも覆う選別と競争の不安。「学校的生き方」と決別する戦略と提言。

目次

1 東大生、この空洞のエリートたち
2 学校に侵食される社会
3 少女・母・OLたちの学校トラウマ
4 学校は授業で勝負せよ
5 授業で生存戦略、教えます
6 上野千鶴子の楽屋裏
7 ポストモダンの生き方探し

著者等紹介

上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年生まれ。社会学者。京都大学大学院博士課程修了。平安女学院短大、京都精華大学などをへて、現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。著者が「記念すべき処女喪失作品」と呼ぶ『セクシィ・ギャルの大研究』(光文社・1982)以来、フェミニズムの立場から論壇で話題を提供しつづけるかたわら、『女性学年報』を編集して日本の女性学を手弁当で育てあげた一人。いまも講演のたびに「行商」と称して『年報』の宣伝はおさおさ怠らず、また在野の女性の集まりにも精力的に駆けつける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

苦虫

6
エッセイのような社会学入門のような。四流大学にいた時の語り口が伊奈っぽい。東大生は大人しいらしい。シャドウワーク!イリイチ!上野千鶴子めっちゃ怒ってるし、煽ってる!って気づいた。東大ぐらいになると、「私がここまでこれたのはラッキーだった」っていう謙虚さがある。脚注:金田淳子っていう豪華さ。2015/06/24

ゆにす

5
現代の教育システムというか学校化社会が子ども(大人も)幸せにしないシステムであることがわかりやすく書かれていると思います。大学の名前をあげてここの学生はこうだとラベルを貼るのはどうかと思うけど、それを引き合いに出す意図は十分わかります。「学力を売るか、女を売るか」という問題も切実ですね^^;娘がいたらどう話していいすごく困ったと思います。2014/10/25

mutou_tsusato

4
図書館にて教育書の棚を探していたところ、発見。イリッチ『学校化の社会』は既読だったが、こちらは東大と「四流大学」などの具体的な例示が興味深かった。軽く読めてしまう文体だが、内容の深さは注釈や関連文献の数から伺える。2010/03/29

ころりん

3
「学校化社会は誰も幸せにしない」57 「偏差値主義を内面化するということは、自己評価の評価軸が学校と同じになるということ」52 「若くてもオヤジはいますし、女でもオヤジになります。 つまりオヤジとは、この社会で既得権をもった人びとの別名です。」81 「他人の価値を内面化せず、自分で自分を受けいれることを「自尊感情」といいます。 …学校は優位者にたいしても、彼らの人生をなにかの目的のためのたんなる手段に変えることで、条件つきでない自尊感情を育てることを不可能にする」181 う~ん、この爽快な「目から鱗」感!2023/07/21

ハル

3
日本の教育制度についての内容 あまりにも 的を得た内容で 日本の学校教育と 今後の日本を考えると暗澹たる気分になりなんだか 落ち込んでしまった 自分が 落ち込んでも どうにかなるわけでも ないんだけど〜2019/01/25

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