内容説明
本書は、ここ十数年間にわたりポスト・ケインジアンによって精力的に展開されてきた内生的貨幣供給理論をその先行研究まで遡って検討し、ポスト・ケインズ派の内生的貨幣供給理論に含まれる2つの見方、すなわちホリゾンタリスト・アプローチと構造的貨幣内生アプローチとを比較考察しようと試みたものである。
目次
第1部 伝統的アプローチと貨幣供給の内生化(貨幣供給の外生性と内生性;外生的貨幣供給の貨幣乗数アプローチ;貨幣供給内生化の先行研究)
第2部 ホリゾンタリスト・アプローチ(カルドアの内生的貨幣供給モデル;銀行行動と負債管理;ホリゾンタリストの内生的貨幣供給理論)
第3部 流動性選好アプローチ(ケインズの自己利子率理論;構造的貨幣内生アプローチ;流動性選好と内生的貨幣供給の統合)