内容説明
だんだん体が動かなくなってしまう難病「脊髄小脳変性症」の母に代わって、6歳で台所にたち始めた昇兵は、やがて料理人を夢見るように。しかしある日、昇兵もまた母と同じ病におかされていると知らされる。どうして…。どうして、オレだけ―!!病によって「火を使うこと」を禁止され、料理人への道を閉ざされ、自暴自棄になった昇兵。そんな彼をふるいたたせたのは、「火を使わない料理」のレシピを作る、という新しい夢だった。たくさんの仲間にささえられながら、形を変えながら、夢を追い続ける勇気の物語。北海道発!各メディアで感動をよんだレシピ本プロジェクトを小説化!!
著者等紹介
百瀬しのぶ[モモセシノブ]
作家・ライター。ノンフィクションライターとしても幅広く活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかちゅう
10
6歳の時から料理が好きだった下田昇兵さん。他にもスポーツが好きな活発な男の子だったのに、17歳でお母さん、そしておばあさんと同じ脊髄小脳変性症を発症。しだいに料理をするのも難しくなり、ついに火を使う料理は医者に禁止されてしまう。何度も絶望し、落ち込みながらも「車いす愚連隊」のメンバーとともに火をつかわない料理のレシピを作り、HPに掲載してきた。これはその記録。実際にメニュー本が出ているそうで、手配済み。楽しみにしています。2016/10/04
おはなし会 芽ぶっく
9
第43回読書感想文コンクール北海道指定図書 高学年 地元が同じなので。北海道新聞で取り上げられていたのが知った最初。どんな境遇であっても出来ることがあるんだなぁ。でもそのポジティブな考えに行きつくには、並々ならぬ努力や葛藤があったと思います。現在2冊目のレシピ本を手掛けていると最近の新聞に書いてありました。2018/02/11
ともも
5
難病で大好きな料理にも制限 をかけられてしまった男性が、 仲間や家族に助けられて夢を実現していくお話。 発症当時には、少なからず心を閉ざしてしまったけれど人々の暖かさに触れて自分を取り戻していく。ひたすら前を向いていく。そんな姿に感動しました。 果たして自分自身は、この人の半分もやりたいことをやれているだろうか?2017/01/03
ゆう
3
難病により、少しづつ体の自由が奪われていく中、火を使うことができなくなった昇兵さんが、それでも諦めきれずにたどり着いたのは、火を使わないレシピ。小学校高学年からおすすめしたいとてもよいノンフィクション。映画化してほしいな。2017/05/04
Ayano
3
児童書ということで重くなりすぎないように調理器具トークがあるんだけど大人が読むと少し邪魔。2017/01/25