内容説明
本書では、大きさが形を(そして形が大きさを)制約しているのはなぜか、大きな生物が採用できない形があるのはなぜか、そして自然界で効率の悪い形を排除するのに、自然選択と物理的制約とがどのように共同してはたらくかを分析している。なぜウマはムササビのように飛べないのか、アリが体重の10倍もの重さを持ち運びできるのに、なぜヒトは自分より軽いものを持ち上げるのにも苦労するのか、小鳥は断続的に羽ばたいて上下しながら飛ぶのに対して大形の鳥が滑空を好むのはなぜかというようなことがはっきり理解できる。
目次
1 大きさの自然史
2 形と大きさ
3 物理における次元
4 生物における次元
5 大きいということ
6 小さいということ
7 大きさの生態学
著者等紹介
小川多恵子[オガワタエコ]
1937年神戸市に生まれる。1961年東京教育大学理学部物理学科卒。東京都立大学大学院理学研究科で理学修士取得。現在、埼玉短期大学助教授。専門は物性理論。フラクタルなどに関連した形と物理に関心をもっている。「アインシュタイン研究(共訳)、「物理へのアプローチ(共著)」などの著訳書がある
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