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生態学辞典 (増補改訂版)

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  • サイズ A5判/ページ数 519p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784806723509
  • NDC分類 468.033

出版社内容情報

旧版7000項目に、新たに最新の知見と情報を持つ500項目を増補し、既述項目に対しても追補・修正をおこない、広範な現代生態学の全分野を網羅した。
巻末に英文総索引10000項目余を付す。

【各氏推薦】
■吉良竜夫氏=「役に立つ」辞典に大きな期待……生態学に関心をもち、生態学を学ぶ人にとって一番厄介なのは、生態学が古くて新しい学問であり、まだ十分整理されていない古い伝統と急速に進みつつある分野とをあわせ持っているために、用語がおびただしい数にのぼり、多くの混乱をともなっていることであろう。既刊の外国の生態学用語集もみな時代おくれで、あまり役に立たない。こんどの「生態学辞典」には、この意味で大きな期待を持っている。7500項目というぼう大な量に挑戦された執筆者たちと出版社の努力を多としたい。
■四手井綱英氏=公害・環境・資源問題に……私の専攻する森林生態学では古い林学用語と新しい生態学用語の間にはなはだしい混乱があった。今回、沼田眞氏が学界の一線研究者を集めて、わが国はじめての生態学辞典を編集した。生態学が生物学の一部門としてばかりでなく、公害、環境問題から広く農林水産畜産業などのいわゆる再生産可能な資源の利用面に関する基礎学としても、現代の人類の生存にかかわる広い分野で活用されるようになったので、この種の辞典は今や不可欠になってきている。まったく時宜に適した出版である。
■森主一氏=時機を得た快挙……今日ほど生態学あるいは生態系という言葉や文字が氾濫している時代はなかった。それはむしろ学問の世界よりは、政治や経済の世界に著しい。そして、その意味する内容も区々で、一種の混乱状態といえる。しかし翻って生態学のいわゆる専門家の間で厳密な意味の用語の統一があるかというと、これまたすこぶるあやしい状態である。今回築地書館から「生態学辞典」の増補改訂版が発刊されることは、こうした現状の中で、まさに時機を得た快挙であり、編者および執筆者とともに人を得ている点からも、各界各方面に強く推薦する次第である。

【本辞典の特色】
学界の第一線の研究者が執筆に参加した、わが国最初の生態学辞典。
現代生態学の各分野と環境問題に対する重要用語を、小項目主義・50音配列で収録した。
新語・境界領域の用語を多数収録し、多岐にわたる現代生態学を十分カバーできるようにした。
従来完訳のなかった学術用語に初めて日本語訳を付した。

【内容紹介】本書「増補改訂版の発行にあたって」より
 日本で最初の生態学辞典を刊行したが、それからすでに九年を経過した。その前に1971年から私の監修した「生態学研究シリーズ」全6巻を刊行し、それが辞典刊行の引きがねになったことを思い出す。外国でもいくつかの生態学用語集や簡単な辞典ならでているが、それらのどれにも負けない内容の豊富なものとすることをねらった。
 基本的には小項目主義とし、収録語数をなるべく多くして、外国文献を読むに当っても十分役に立つ辞典にしようという狙いであった。
 しかし言葉は生きものであるから、死語もでる一方、日に日に造語されるという事情もあり、多く入れるといってもじつはきりがない。そこで、ある程度しぼることとし7000語に落ちついた。
 そこでは、基礎的な生態学を中心としながらも、最近の人間生態学・環境問題などに関する重要な用語を収録し、一般の生物学辞典・理化学辞典等にみられる用語はなるべく割愛した。訳語のない外国語には新訳をつけた。解説文中に用いた英語もすべて索引で引けるようにした。したがって索引に収録した語数は、立てた項目よりかなり多い。
 このようにして成立した生態学辞典であるが、その後時間もたったし、しばらく絶版であったので、今日、新たに数名の方に編集執筆のご協力をお願いし、前回ご執筆いただいた方がたとともに内容の再検討を行い、一部の用語を削除する一方、必要度の高い新しい用語の採択、解説の修正、追加などを行い、こうして増補改訂版が刊行されることになったのである。この増補改訂版生態学辞典は、生態学を勉強しようという学生や一般社会人はもとより、教師・研究者・技術者などにも広く役立つものと確信する。