内容説明
トウガラシはなぜ辛い?日本三大民間薬とは?植物由来の物質が、抗がん薬に使われる?人間が有史以前から、生活のために利用してきた植物由来の化学物質。それは植物が自身の生存のために作り出した二次代謝による産物であり、我々はその多様な物質から、香り、味、色、そして薬効などさまざまな恩恵を受けてきた。人の暮らしを支える植物の恵みを、化学の視点で解き明かす。
目次
第1章 植物が支える地球の生命
第2章 鳥・虫・人を引きつける香りと甘味
第3章 食害忌避の辛味と刺激物質
第4章 花や果実の色素を楽しむ
第5章 植物基原食品の機能性物質
第6章 植物は生薬の宝庫
第7章 植物基原の医薬品
著者等紹介
黒〓正典[クロヤナギマサノリ]
専門は生薬学、天然物有機化学、有機立体化学。1968年、静岡県立静岡薬科大学(現:静岡県立大学薬学部)修士課程修了。1968年、国立衛生試験所(現:国立医薬品食品衛生研究所)研究員。1978年、薬学博士学位取得(東京大学)。1978年、静岡県立大学薬学部教員。1982年、米国コロンビア大学留学。1998年、広島県立大学生命資源学部(現:県立広島大学生命環境学部)教授。2009年、同大学名誉教授。2012年より、静岡県立大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
俊介
15
フラボノイド、カロテノイドなどの人間に有用な植物の二次代謝物質について詳細に紹介した本だ。身近な植物からハーブ、生薬といわれるものまで扱う範囲が広く、貴重な情報は多く含まれているのだろうが、事実羅列型の記述であるため、読んでてわくわく感はなかったな。事典的につかうのがベストだと思う。2020/04/29
うみ
6
むずかしい……。初めの方で挫折しそうになること多々。植物の個々の解説からは加速がつく。植物の諸々辞書として活躍するはず!2021/03/11
夏鳥
1
さらっと読んでも勉強になるが、何回か読んで深く知りたい人向けだと思う。犬にチョコを食べさせてはいけない理由など、日常よく言われていることの理由も載っているので難しすぎる本というわけではない。また、図のところに文章が入っていて、その図の意味が分かりやすい。2022/03/21
蠍
0
最近植物に興味があったのと、栄養成分に興味があったので本書を購入。他の人のレビューにもあるとおり、列挙感は強かったが、このように分類することもできるのかと面白い面も少しはあった。特にカロテノイド、フラボノイド、テルペン類あたりの分類は面白かった。そしてベンゼン環はめっちゃ出てくるのだなーと感じた。 詳しいレビューはこちら https://unlimited-surf.com/plant_chemical_for_human_book_review/2021/11/06