内容説明
庭や田畑の邪魔者あつかいされる雑草たち…だが実は、自然の多様性を保つうえで、重要な役割を担っている。キツネノボタン、ツユクサなど、身近にみる雑草を35年にわたって全国で調査・採集。その染色体から、雑草の多様性、歴史性、地域自然との関わりを探った。「田んぼの雑草」から日本の自然の多様性が明かされる。
目次
第1章 田んぼの雑草、キツネノボタンの種分化
第2章 屋久島の固有種、ヒメキツネノボタンの誕生
第3章 ケキツネノボタンは多型的な複合種、種の起源は複雑だ
第4章 ツユクサは有史以前にヒトとともに日本列島へやって来た
第5章 マルバツユクサの故郷はアフリカのサバンナ地方
第6章 圃場整備で田んぼの生き物が変わった
著者等紹介
藤島弘純[フジシマヒロスミ]
1933年愛媛県松山市生まれ。1962年愛媛大学教育学部卒業。理学博士。高校教諭を経て、鳥取大学教育学部助教授、教授、附属教育実践研究指導センター長(併任)などを歴任し、1999年定年退官。現役時代は、田畑の雑草の種分化についての生態遺伝学的研究のほかに、附属小学校の教師と共同で五感に働きかける理科授業や、生命の神秘を実感する社会人向けの理科講座などを実践(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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