ドグラマグラ

ドグラマグラ

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  • サイズ A5判/ページ数 739p/高さ 23X16cm
  • 商品コード 9784806020448
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

精神医学の未開の領域に挑んで、久作一流のドグマをほしいままに駆使しながら、遺伝と夢中遊行病、唯物化学と精神科学の対峙、ライバル学者の闘争、千年前の伝承など、あまりにもりだくさんの趣向で、かえって読者を五里霧中に導いてしまう。それがこの大作の奇妙な魅力であって、千人が読めば千人ほどの感興が湧くにちがいない。探偵小説の枠を無視した空前絶後の奇想小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うののささら

91
よく理解できなかった。バテレンの使う魔術ドグラマグラ。幻覚や錯覚などは細胞が考える精神構造で、遺伝により精神的特徴は先祖より受け継がれる。精神科医の正木教授は心理遺伝研究の対象者として、代々気狂いな殺人者をだす呪われた血統の呉一郎を対象とした。美しい女性の殺めた遺体を絵に描き、腐り崩れていく姿に喜びを感じる。脳の奥底に沈んでいた失った記憶を浮かび上がらせろ。どこかで聞いた話が多いのは昭和から現代まで多くの作家に影響したんだな。再読時感想します。2021/03/18

keroppi

88
私がこれまで読んできた中で、一番衝撃を受けた小説である。過去の記録を辿ると、1977年に教養文庫で読み唖然とした。その後、1980年に再読。そして、この昭和10年初版本の復刻版が1988年に刊行されたのを知り、即買いしていた。当時でも6800円という高価にもかかわらず。ただ、なかなか読めず、本棚の飾りとなっていた。最近、三木茂夫の著作を読み漁ったりしたことや、NHK「ダークサイドミステリー」で取り上げられていたのを見て、とうとう読んでしまった。やはり、「ドグラマグラ」は、脳味噌を掻きむしる。2021/08/22

にゃおんある

32
人間は精神病者だ。自分は普通だと言える人も含めて。狂った心、ためがたい性癖、ストレスはエスカレートするから、最近では、イカれたヤツは普通に隠すことなく出回っている。仕事による階級争い、仲間同士のマウンティング、ファッション、守銭奴、要素はいくらでもある。心は一時凌ぎで満たされないから、みんな狂ってしまう。理想と現実のギャップ、死への意識、インテリの苦悩。考えれば考えるほど八方塞がりになる。自分もとうに狂っている。枠に囚われないステンレスの心。永久に錆びない憧憬。心のペインキラーを飲み続けながら。2018/08/03

myunclek

28
奇書と言われるだけあって、手強かったですね。結局何だったのか理解不能だったけど、終盤は我が身の事のように真実を知りたいと必死に読まされました。心理遺伝なんて言葉初めて目にしましたが、確かに細胞が前世を覚えてるって事あるのかもしれません。奇書と呼ばれる本には、正直もう近づきたくないですね^_^2015/01/15

ホームズ

23
安く手に入ったので(笑)相変わらず頭が混乱してしまうような内容。読んでいるとなぜか引き込まれていくんですけどね(笑)角川文庫版とかでも読みにくいのにこの復刻版は文字も当時のままだから更に疲れた(笑)2012/01/13

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