内容説明
ハリントン教授との接触に成功したグレイたちだったが、敵の攻撃部隊と南極大陸の「影の生物圏」との間で苦戦を強いられる。一方、ヘスを拉致した人物の正体を突き止めたペインターたちは、ブラジルの熱帯雨林を捜索する。その人物―環境保護論者カッター・エルウェスは、ジャングルの奥地で禁断の遺伝子実験を行なっていた。南極および南米のジャングルから未知の生物が解き放たれれば、地球環境に甚大な影響が及び、「六番目の大絶滅」を加速させかねない。その頃、カリフォルニアでは災厄の拡散を阻止するため、米軍による強行作戦の実施が間近に迫っていた。グレイとペインターの決死の努力は間に合うのか?すでに人類は、絶滅への道のりを後戻りのできない地点まで進んでしまっているのだろうか?
著者等紹介
ロリンズ,ジェームズ[ロリンズ,ジェームズ] [Rollins,James]
1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化
桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
153
この人の作品は非常に楽しみなところがあります。知的好奇心をかなり刺激されます。今回はダーウィンから始まり現代の生物遺伝情報に関するものが主題となっていてこの本の中でもわたしにはあまり理解できないながら、かなり面白い生物などが出てきます。最後は正義が勝つということでいつもお決まりの展開ですが安心して読んでいられ勉強にもなります。次は何を主題にするのでしょうか?2017/01/30
トムトム
41
南極の地下に謎の生態系が!そこの大冒険は楽しかった。良くも悪くもアメリカ的。元獣医さんが書いているのに、生物学の概念が人間中心。過激なイスラム原理主義も怖いけど、過激なキリスト原理主義も大いに違和感。このシリーズ全体で言えることだけど。何も考えずに読めば、ドンパチ面白い。2020/03/25
キムチ27
35
返却に追われて読んだから息苦しいほどの速読。というか内容も結構にふぅー。とてもじゃないが、平々凡々のおばちゃんが読む内容とは言えない。シリーズ初期に比するとΣの面々の活躍が減った分、エキセントリックな場面がアップ。普通なら受け止め切れない展開もロリンズがならす警鐘を込めた事実の重みがそれを打ち消して余りある感じ。いつもながら述べられる「事実かフィクションか」が巻末に記されているが読む前にそれを読んだため脳内はガ~ンとインパクト。6度目の大絶滅が進行中・・まぁ、古の人言わくこれって杞憂と言うけど。 2016/12/13
み
28
脱絶滅、適応促進、遺伝子操作、善悪の両面だわな。とりあえず彼もワンコも生き延びて良かったです^ ^2021/08/28
イトノコ
27
敵の目的は、南極の「影の生態系」の生物を自然界に解き放ち、今の生態系を根本から変えることだった。核攻撃の秒読みが迫る中、シグマは計画を阻止することができるのか。/このシリーズは毎回やっていることは基本は同じで、その裏にある科学的・歴史的設定が楽しみで読んでいる。が、今作は南極の氷の下に、異なる遺伝配列を持つ生態系が存在するという設定。なのでその怪物たちとの戦いという少し毛色の違う、よりファンタジー色の強い展開となる。もちろん敵組織との戦いもあるのだけど、世界的な情報網をもつギルドと比べると見劣りするかな。2024/02/09