歴史新書y
関東戦国全史―関東から始まった戦国150年戦争

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  • サイズ 新書判/ページ数 199p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784800315373
  • NDC分類 213
  • Cコード C0221

出版社内容情報

戦国時代の幕開けは、関東から始まった。戦国時代のだいご味は、戦国大名が勢力範囲を広げて成長してゆく中で、ライバルたちと繰り広げる「戦いの様相」にある。最終的に戦国の覇者となったのは信長・秀吉・家康だが、天下統一に至るまでには、さまざまな「可能性」があった。その可能性を、地域ごとにリアルに追体験できるのがこのシリーズ。「享徳の乱」→「応仁の乱」に始まる戦国時代。「関東の覇者」を目指して北条氏、上杉氏、佐竹氏、長尾氏、里見氏、宇都宮氏……「群雄」がしのぎを削り、天下人・秀吉の「関東攻め」でエンディングを迎える「150年の物語」が動き出す。物語の軸となるのは、「〇〇の乱」「〇〇合戦」といった戦国合戦。戦国時代の最新の研究を盛り込みつつ、関東の戦国時代を物語として「一気読み」できる本。

目次

第1部 足利氏と上杉氏の時代―享徳三年(一四五四)~永正二年(一五〇五)(公方方と上杉方、戦いの始まり;公方方と上杉方、対陣の長期化 ほか)
第2部 台頭する北条氏と足利・上杉との角逐―永正三年(一五〇六)~永禄二年(一五五九)(古河公方家・山内上杉家の内部紛争;伊勢宗瑞・北条氏綱の勢力拡張 ほか)
第3部 北条氏と諸勢力との軋轢―永禄三年(一五六〇)~天正六年(一五七八)(越後軍の関東侵攻;北条と里見の戦い ほか)
第4部 北条領国の解体と関東戦国の終焉―天正六年(一五七八)~慶長七年(一六〇二)(北条と武田の領国拡大;天正十年の激動 ほか)

著者等紹介

山田邦明[ヤマダクニアキ]
1957年新潟県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学/東京大学)。日本中世史専攻。愛知大学教授。室町・戦国時代を主な研究フィールドとし、当時の史料から社会の仕組みや人々の動きを読み解いてゆく(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

35
剛腕の200頁。◇関東足利VS上杉の享徳の乱から北条VS反北条の戦国末期まで、プレーヤーがんがん入れ替わりながら「明日はどっちだ」を繰り返した150年を淡々と記述する。◇宇都宮、小山や小田、千葉といった中堅どころが生き残りを目指してくっついたり離れたり内紛したり、いやはや、この時代に生まれなくてよかった。◇次第に、稀有なことに親子仲もよく一族まとまってる北条を応援したくなる。謙信や信玄の横槍もあるけれど、強いのに制覇しきれなかったのは鏖殺や謀殺的なことをしなかったからなのかな?その「甘さ」に好感を抱いた。2018/10/23

スー

27
153関東公方VS関東管領、山内上杉始まり扇谷上杉、上杉VS北条そして北条VS豊臣の戦いを時代別・地域別に分けて分かりやすく読めるように書いてあります。関東の内紛が越後・甲斐・駿河を巻き込み最後は織田・豊臣・徳川と拡大しその度に勢力図はダイナミックに変化していく。ひとつ判断を誤れば家を亡ぼす過酷なサバイバル戦の凄さは不死鳥小田氏治さんが謙信・佐竹・結城・北条と戦ってる事で分かると思う。こうやって見ると小田氏治はよく生き延びたなぁ、何だかんだで凄い人だった。2020/11/06

roatsu

25
東国の戦国史理解に好適。新書の分量と読みやすさながらこの充実ぶりはすごい。動乱150年を四区分し、活躍した勢力とその主な活動地域を6節に分けて解説し、大大名からの視点のみではわからない、多くの国衆が存在感を示しつつ割拠した複雑な同時代の事情を浮かび上がらせる。勢力の大小を問わず、まずは御家存続と権益伸長が絶対であり、敵の敵は味方、昨日の敵は今日の友を地で行く真剣な立ち回りが印象深い。騒乱の発端となった公方と管領という政治権力内の相克は、時代を経ても変わらない人間の本質を見せている。次第に陳腐化しつつもまず2019/06/05

coolflat

20
1454年(享徳の乱)から1602年(佐竹氏、出羽への転封)まで、150年近くに及ぶ時代の関東の政治情勢を書いている。1454年、古河公方足利成氏が関東管領上杉憲忠を誅殺する事件が起き、翌年から足利氏と上杉氏の戦いが始まる。関東各地の大名や国衆は足利方と上杉方に分かれ、争いは長期化する。やがて古河公方と上杉氏は和睦するが、まもなく上杉氏の内部で戦いが始まり(山内家と扇谷家の戦い)、内乱状況は継続した。戦いは山内家の勝利に終わり、平和が訪れるが、まもなく古河公方家で内紛が起き、時代は戦国の様相を深めていく。2020/11/16

みこ

14
前半の自分がよく知らなかった争乱についてが面白いのは言うに及ばず。後半に入り大河や既存の小説で描かれた時代がやや中だるみに感じたが、最終章の秀吉による北条攻めも北条視点で描かれているのが実に斬新だった。(のうぼうの城は北条視点とは言い難いだろう) 長尾景虎が上杉政虎になるのは主家乗っ取りにちかい行為だったこともそれ以前の上杉家と長尾家の関係から読み取れる。 ところで、応仁の乱が戦国時代の幕開けなんて誰が言い出したんだ?永享の乱の方がそれより早く始まって関東争乱の幕をしっかり開けているではないか。2018/08/18

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