内容説明
西暦20XX年、遺伝子操作監視委員会C部門の調査官である「おれ」は、今をときめくバイオ企業「ライフテック社」の異状を聞きつけ、調査に赴く。そこで待っていたのは研究員たちの夥しい惨殺死体と、魂の抜け殻のようになった、かつての恋人であった。人間のDNA情報イントロンに隠された謎、それはパンドラの箱であり、その謎を解き明かす時、人類は未曽有の危機を自ら招く。「神経超電導化」によって超人化した人類と異形のものたちGOO(グレート・オールド・ワン)との壮絶な戦いが、お互いの存亡をかけて世界中で繰り広げられる。恐竜はなぜ絶滅したのか?進化とは何か?神は存在するのか?その答えの全てが解き明かされる!生命の根源を揺るがす近未来スーパーアクション・バイオ・ホラー『二重螺旋の悪魔』がここに甦る!
著者等紹介
梅原克文[ウメハラカツフミ]
1960年生まれ。1990年、SF同人誌『宇宙塵』に『二重ラセンの悪魔』を発表する。1993年に同作を改稿した『二重螺旋の悪魔』を発表。『ソリトンの悪魔』(日本推理作家協会賞を受賞)など、壮大な世界観に緻密な仕掛けを施し、息もつかせぬ展開で読者を魅了する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柊龍司@中四国読メの会&読メ旅&読食コミュ参加中
19
元々の昔の小説を読んでいたけど、新作も出るという事だし、完全版という事で読んでみた。以前読んだものよりも、より迫力をまし面白くなっている気がしたので、読んでない人は昔のでなく、完全版をオススメしたい。ま、昔のは絶版で手に入らないだろうけど…2018/01/29
Ai
5
梅原さんらしいゴリゴリの手を汗握るミリタリーアクション。でっかいバケモンに、体一貫で戦士が立ち向かうアツい設定。あんまクトゥルー関係ないけど、SF的な大風呂敷かましてくれるので、ファンとしては大変うれしいです。『テュポーン~』の次も楽しみにしてます。2020/01/11
かなずちラッコ
4
クトゥルフ神話が好きなので割と面白い。書き方が微妙に気になる文章や展開がいくつかあるけど、SFとしてよくできていると思う。2021/11/26
リプリー
4
スーパーアクションバイオホラー。という文句を見た途端に購入を決定。僕にとってはオムライスにカレーをかけて、それにハンバーグとコロッケを乗せた。そんなお子様ライスみたいなものなのだ。 とにもかくにも面白かった! 人物描写の薄さを指摘する声もあるきがするが、こんなにスリリングなエンタメにそんな文句を言うというのか。 この濃厚さ、たまらんです!2016/02/12
かじ
3
以前、「テュポーンの楽園」を読んだ時に、読メの感想の所に、この作品を賞賛があり、それならば読まなければと思い読了。ボリュームのある本だが、世間は新型コロナウィルスによる自粛。時間が取れたことで一気に読んだ。毎日、ウィルスに関する報道を見かける今の状況で、ウィルス進化説についても思いを馳せたりした。序盤はハードボイルドな感じで政府機関で働くお仕事モノね。これはこれで好きな話と思いながら読んだが、3部以降衝撃の展開が…大変満足な読書体験だったが、知美の魅力がイマイチ伝わってこなかった…かな2020/04/03