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内容説明
友人の細屋に誘われ、初等部の一泊二日の野外教室に付き添うことになった天人。のどかな小旅行のつもりだったが、初日から『人ならざるもの』の仕業と思われる不思議な事件が次々と発生。天人は同行した梨玖やコウタと解明に挑むことに!一方、紅南寮で留守番をする亜夜花は、天人と梨玖がそろって外泊することに強い危機感を覚えるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
29
小学校の野外教室に付き添いで駆り出されることになった主人公。その先々で生徒たちに災難が降りかかることに不信感を抱き・・・。今回も登場人物の心の闇が明らかになり、主人公をはじめとした仲間が解決に導きました。ライトノベルらしい爽快感が良いと思いました。梨玖の某場面での発言には毒を感じましたが(笑)。2013/01/20
彩雲
7
人にあらざる者の精神が人外として描かれている作品ながら、これまで亜夜花が人間過ぎる点が謎でちょっと評価を低くしていました。しかし人ならざる者たちの精神の人外ぶりは素晴らしく、その人ならざる者たちの苦悩もよく描かれていて楽しめました。さらに元は人だった梨玖の精神が人ならざる者たちに恐怖をもたらすほどの異形となっている様子が描かれていて痺れました。そうなると、やはり亜夜花の描き方が謎なのですが、亜夜花の内面がとても人間的なのはヒロインだけは共感を持ち易くしようという配慮なのかもしれないと思いました。2012/01/28
tonkatudon
6
まあ、価値観の違いを埋めるのは大変です2012/01/20
尚侍
6
面白かった。今回は特に派手な立ち回りもなく、物語全体を通してみると地味な回に当たると思うけれど、展開が地味な分キャラクターの設定や立ち位置が丁寧に描かれていたのがよかった。今回の内容でコウタの立ち位置がはっきりしたし、梨玖が天人をどう思っているかについてもしっかり描かれたから、そういう意味でこれまでの伏線の回収回だったと言っていいと思う。今後は新エピソードが描かれることになるだろうと思うので、そちらが今から楽しみですね。2012/01/12
alleine05
6
最終的な事件の解決が強大な神の力によるところが大きかったのは少々残念だが主人公の力は登場人物の中ではそれほど大きなものではない(むしろ弱い方)という原則が破られていないのは好印象だし、事件もいろいろな要素がからみあっているのが面白かった。またこの作品では一巻のころから人間と人外存在の価値観の違いという点について強調されてきたわけだが、ひさびさにそれを強く実感した巻だった。2011/12/30