内容説明
企業にとってのイノベーションの重要性は敢えていうまでもない。今日、特に重要になっているのは「オープン・イノベーション」である。これは、企業が社外のアイデアやテクノロジーを有効に活用する一方で、自社のアイデアを他社に活用してもらい、イノベーションの価値を高めることである。オープン・イノベーションには知財(IP)が重要な役割を果す。IPが適切に保護されることで、IPを取引きするための自由市場が生まれるからだ。IPの管理はテクノロジーのライフサイクル、および、企業のビジネスモデルに合致したやり方で行なう必要がある。イノベーションの市場においては、イノベーションの仲介者という新たなプレイヤーが登場する。取引きを促進し、イノベーションを加速するための新しい企業モデルである。IP戦略が企業経営で重要性を増すことに疑いの余地はない。本書はIP戦略も含め、二律背反と考えられがちなオープン性と知財について、新しいプロセスと評価基準、そして従来型の戦略の見直しをしながら、収益モデルを構築するフレームワークを提示する。
目次
第1章 なぜビジネスモデルのオープン化が必要なのか
第2章 オープン・イノベーションへの道筋
第3章 ビジネスモデルの新たな環境
第4章 知的財産の保護強化がビジネスモデルに与える影響
第5章 ビジネスモデル進化のフレームワーク
第6章 イノベーション仲介企業
第7章 知的財産活用のビジネスモデル
第8章 オープンビジネスモデルへの転換
著者等紹介
チェスブロウ,ヘンリー[チェスブロウ,ヘンリー][Chesbrough,Henry]
ハーバード大学大学院経営学研究所教授、カリフォルニア大学バークレー校客員助教授。イェール大学卒業、スタンフォード大学MBA(最優等)、カリフォルニア大学バークレー校Ph.D.(学術博士)、Quantum社役員やコンサルタントとしても活躍。ベンチャー・ファンドNeuro Therapy Venturesの設立者
栗原潔[クリハラキヨシ]
日本IBM、ガートナージャパンを経て、現在は株式会社テックバイザージェイピー代表として情報通信技術および知的財産権の動向調査・コンサルティング活動に従事。東京大学工学部卒業、マサチューセッツ工科大学大学院計算機科学科修了。弁理士。金沢工業大学客員教授
諏訪暁彦[スワアキヒコ]
マサチューセッツ工科大学大学院材料工学部修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社、日本総合研究所を経て、2006年10月に株式会社ナインシグマ・ジャパンを米国ナインシグマ社と共同で設立。同社代表取締役社長。ナインシグマ社取締役を兼務。日本総合研究所在籍時に、ナインシグマ社とのアライアンス関係を構築し、技術導入支援プログラムを開発し、これまでに国内大手製造業上位100社の3割以上の企業において技術導入プロジェクトを手がけてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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