内容説明
一九九九年から二〇〇三年までの五年間、高橋源一郎は、離婚、結婚、破局、再び結婚など、世間を大いに騒がせていた。「本当のことは書かない」という作家が、当時月刊『PLAYBOY』に綴ったエッセイには、「私生活」を暗示するヒントが散りばめられている。文学、音楽、旅、ワイン、競馬、家族、そして女性…。多岐にわたるテーマで書かれた日常の中に、作家の真実の姿がある。
目次
第1章 原宿の私生活―原宿に引っ越した理由(今日も修学旅行の生徒たちが竹下通りに突っ込んでくる;隙間だらけのワインセラー;机の上の荒野 ほか)
第2章 沼袋の私生活―沼袋に引っ越した理由(沼袋植物図鑑;偽田園日記二〇〇〇;百万長者になる方法 ほか)
第3章 鎌倉の私生活―鎌倉に引っ越した理由(鎌倉の蛍;猫と墓のある風景;なつやすみポラにっき ほか)
著者等紹介
高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951年広島県生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』(講談社文芸文庫)で文壇デビュー、ポップ文学の旗手となる。その後、多くの著書を発表し2002年、『日本文学盛衰史』(講談社)では、伊藤整文学賞を受賞
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感想・レビュー
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Yusuke Oga
16
私生活としかいいようがない。2014/11/19
amanon
2
なまじっかな感想を述べるより、帯の言葉をそのまま引用したほうがいいような気もするが、実際のところ、帯の文句が示唆するほど中身はヘビーではない。それはともかくとして、作者の興味の範囲とその博識ぶりには驚かされる。文学はもちろんのこと、競馬、漫画、ワイン、音楽、エロ関係…また、いわゆる純文学だけではなく、官能小説にまで通じているのには、恐れ入る。しかし、あれだけテレビに出たり、講義をしたり、物を書いているのに、どうやってプライベートの時間を捻出しているのか?ちょっと不思議ではある。2010/10/12
justdon'taskmewhatitwas
1
(カッコよく言えば)「闇をひとつまみ・・・・言えない事もたくさんあるさ 息を潜めて 夜を越えた ひとりで越えた 僕らはみんな ひとりで越えた」みたいな。UB¥198。 2015/10/13
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
1
再読。プレイボーイで連載されてるのをリアルに読んでました。追憶の1989年の続きを読むつもりで。もっとベタに、もっと露悪すべきことがあったのでは、と思います。うん、末井昭における神蔵美子がいればよかったのにな。2013/11/30
笠井康平
0
すらすら書いてある2013/02/11