内容説明
紘美は自分がいなくなる感覚だけを至福と感じ、ある瞬間を待ち望んでいた…。表題作「トランス・トランス・フォーエバー」を始め、未発表作を加えた全１１編。小説家を志すも、１８歳で命を絶った少女が遺した作品は、「生」を渇望しながらも破滅へ向かう少女たちの儚い心情が綴られる。書くことにしがみついて生きた繊細な想いを感じさせる遺稿集。
著者等紹介
桜井まゆ［サクライマユ］
１９８４年１月２４日～２００２年１１月１２日。横浜生まれ。二歳より北海道美深町、名寄町で過ごし、小学二年生のときに旭川市に移り住んだ。中学生の頃から学校で授業を受けることに疑問を抱き始め、高校二年生の秋に休学。家族や友人、学校、社会への想いを短編小説として書き記す日々を過ごし、２００２年自ら命を絶つ。２００４年春遺族の手によって遺稿集『トランス・トランス・フォーエバー』が新風舎より出版された
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感想・レビュー
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チアモン
15
自ら命をたった少女が書いた短編小説。ちょっと私には分からなかったなぁ。もう少し若ければこの少女の伝えたかったことが分かるのかな。2015/08/02
午後
2
十代の、中学生か高校生じゃないとこの本に書いてあることは理解できないと思う。大人になったらわかることも多いけど、わからなくなることも多いんかなあ。僕も同じ歳のころ、よくこんなこと考えた。良くも悪くも、純粋で生きるってことに対して真面目過ぎたんだと思う。なんというか、荒削りでちょっぴり即物的な最果タヒというような印象。精神病とか自傷行為に関する記述がちょいちょいあるけど、大きくなってもピュア過ぎたら病気ってことにされてしまうんやなあって。上手く折り合いつけなきゃだめだよ。2017/02/04
桜井晴也
2
「どんな本に書いてあることよりも、あたしはコンクリートに叩き付けられてチョコレートパフェみたいにぐちゃぐちゃになったひとの言葉を信じる。」2009/04/19
不二
1
18歳で自ら死を選んだ著者の遺稿集。荒々しさや、打算を感じさせない文章が若い感情をリアルに伝えているのでしょうか。私自身が、もっと著者の年齢から遠ざかると、この文章から感じ取れるものは減少してしまうのかもしれません。今は、自分の中高生の時期が思い起こされ、とても堪らない気持ちにさせられます。そして、当時から変わらないままの部分がひりひりしました。2013/08/04
まにまに
1
十代の女子にしか書けない本だと思った。懐かしい感覚が思い起こされた。2014/09/24
