内容説明
中国内陸部の国有林に派遣された誇り高き傷痍軍人・李狗子。国有林監視の仕事をまっとうしようとしていた彼を待ちうけていたものは、金力の前にひれ伏す腐敗した権力と状況に流されるだけの「庶民」だった。対立は深まり、ついには衝撃的な大事件へと発展する。次々と明らかになるあまりにも残虐で戦慄すべき事件の全貌。人間・狗子はどう生きたのか。人々は何を考えたのか…。実際に起きた事件をモチーフに現代中国の社会問題を描き、その背後にひそむ人間精神の深淵をえぐる筆致は、目を見張るほどリアルで鮮烈だ。興奮と感動のるつぼに叩き込まれる現代中国の衝撃作!中国の社会派人気作家・張平、待望の日本初上陸作品。
著者等紹介
張平[ジャンピィン]
1954年生まれ。中国を代表する中堅実力派作家。中国作家協会副主席、山西省作家協会主席、中国全国政治協商会議委員。84年『姉さん』で全国優秀短編小説賞を受賞。97年『選択』、優秀な長編文学に授与される茅盾文学賞を受賞。2000年『十面埋伏』はベストセラー大賞、金盾文学賞、中国図書賞の三冠を得る。現代中国の抱える深刻な政治・社会問題に深く切り込むその作品は常に反響を巻き起こしている
荒岡啓子[アラオカケイコ]
1951年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒業、大阪外国語大学大学院言語社会研究科博士前期課程修了。(株)ダイエー海外部、駿台外語専門学校中国語専任講師を経て、現在、同志社大学、仏教大学などで中国語教育に携わる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
ehirano1
キムチ27
ehirano1
ざるこ