内容説明
「空手の突きとボクシングのストレートの違いは?」、「空手の前蹴りとムエタイの前蹴りの違いは?」、「なぜ体の小さな柔道選手が大きな相手を投げ飛ばせるの?」さまざまな格闘機の技を科学的に分析し、その威力の秘密に迫る。
目次
第1章 打撃の科学
第2章 突き・パンチの科学
第3章 蹴り・キックの科学
第4章 つかみ・投げ・極めの科学
第5章 防御の科学
第6章 稽古・練習の科学
第7章 武器・実戦の科学
第8章 気の科学
著者等紹介
吉福康郎[ヨシフクヤスオ]
1944年、滋賀県生まれ。東京大学理学部卒、同大学院理学系研究科(理論物理学)修了。理学博士(東京大学)。現在、中部大学工学部教授。専門分野は、スポーツ・バイオメカニクスと生命情報科学で、現在はスポーツ、特に格闘技や伝統武術の技の科学的解明のほかにヨーガと気功の実践も(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
29
格闘技を物理的に見てあらゆる技がどのような作用を与えているのか、気というものはあるのかを検証した一冊。私も柔道の経験はあるがもっと科学的な視点で動かしたらと思うとまたやりたくなってきた。2012/03/25
リキヨシオ
20
物体の勢いを運動量。運動量=質量×速度。裏拳<肘打ち<後ろ回し蹴り。頭突きは前頭骨の分厚い部分…額の髪の生え際を相手に当てる…相手にも自分にも危険。フックはストレートより強い。アッパーは顎に当たり脳にショックを与えやすい。平手打ち…柔らかい手のひら中央部分で顔を打つ、掌底打ち…骨の手根部分を当てるので掌底の方が威力は高い。レスリング出身者はアッパーなどの突き上げるパンチが強い。空手の突きとボクシングのパンチは異なる。回し蹴りは足が胸から生えているつもりで打つ。と載っている…けど、これはほんの一部!2015/07/18
姉勤
19
武道や格闘技の技についてのQ&Aをイラストつきで解説。当て身、投げ、関節技や絞め技に、それぞれ空手、ボクシング、柔道、相撲など、物理の力学と身体の構造を加味して、技の効果と作用を説明していく。筆者が格闘技実践者なの一定の説得力はあるものの、広い分浅く、また、これを読んで強くなった気分でいると痛い目を見るのは目に見えているので注意。 最強にして不敗は、”君子危うきに近寄らず”2014/01/13
バズリクソンズ
17
格闘技と無縁の人生を送ってきた自分ですが、こう言う力学や物理学を交えての技の解析、効果の本を探し求めており、ようやく出会えた一冊。詳細は興味を持った方が読んでもらう以外、記す事はありませんが、著者のあとがきを読んで、自分は運動が大の苦手であり、そのせいで引っ込み思案になり、いじめを受けた経験をバネに大学に入って筋トレから始め、少林寺拳法を習い、その経験からバイオメカニクスの研究に役立てたそうです。現在の著者は武術の稽古の成果から体を鍛えるのは心を鍛えることで「心の強さこそ真の強さ」と述べております。流石!2022/02/07
Keizy-soze
13
「強い人はなぜ強いのか」 を著者が科学的に分析し、解明した成果を 自分の体で実践してきたことがわかりやすく描かれている。 ワインとか映画もそうだけど、 やみくもに修行・経験するだけではなく、 最低限の知識や理論がベースにあると上達や知識の蓄積が飛躍的に伸びる。 最小限の練習で効果的に強くなりたい人 力はないけど護身術として心得ておきたい人。 無駄な筋肉をつけずにいつまでも健康的な体でいたい人。 など天下一武道会や刃牙の闘技場に出たい人はもちろんの事、 人間として必読の書です笑。2015/10/12