トギオ

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784796675284
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。家族は村八分に遭い、主人公はクラスメイトから生々しく陰湿ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れ、やがて大都会・東暁(とうぎょう)を目指すことに。生き抜くために悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばって生きる主人公が唯一気にかけていたのは、村に置いてきた白のことだった―。『このミステリーがすごい!』大賞第8回(2010年)大賞受賞作。

著者等紹介

太朗想史郎[タロウソウシロウ]
1979年和歌山県生まれ。小学校6年生より中学校卒業までロンドン在住。一橋大学商学部商学科卒業。『トギオ』で『このミステリーがすごい!』大賞第8回(2010年)大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まあちゃん

29
なぜ「このミス」に投稿したのか、なぜ「このミス大賞」になったのか。ジャンル不明、好みも別れる作風。東暁(とうぎょう/TOGIO/トギオ)という近未来的都市。周辺の貧しい村々は戦前戦後の村社会を思わせる。剥き出しの本能、展開の速さ、何か人の本性がほとばしりこちらにガーンとぶつかってくるような衝撃。わたしは何というか、嫌いじゃないな。こういうの。格差社会、虐め、資源や食料問題、特権階級。そこからあがき、抜け出せず、利用され、傷つき、狂い、死を迎える。綺麗事じゃない切実さと激しさが魅力の作品だ。2014/09/19

nyanco

27
『このミス』もう一つの大賞作品、帯の選評の凄いこと…。ちょっとあおり過ぎじゃない?これは『このミス』でいいの?近未来小説でSFだよね。世界観は面白いと思うのですが…。ミステリー要素がきっと何処かに…と読み進めたのですが、そのまま近未来SFで、突然のぶっちぎりのラストに茫然…。う~ん、近未来SFならば、もうひとつ踏み込んだ何かが欲しかったかも…。TAKORUSさんのイラストを使った装丁は、この作品の世界観をとても表しているのですが、去年『骸骨ビルの庭』の装丁で既に使われていて既視感があるのが残念。2010/02/05

kishikan

19
よくわけの分からぬところが、魅力といえば魅力。とはいっても文学的(文学的という定義はこれまた難しいのだが・・・)ではない。ミステリー?SF?どちらでもなさそう。ウ~ん、よく分からん。2010/08/29

ざっくばらん

18
感想が浮かばなかった。強いて言うなら、個性的なSF作品。ミステリー要素はなかった。共感されにくい世界観なのだろう。ちょっと読んで疲れたかな(笑)2015/01/07

ラグエル

18
ぐんぐんと引き摺られるように一気に読んだ。が。読後感は、空。なんたら不思議な本だ。キャラクターが暴力的なのはいいけど、語り手まで暴力的なのはどうなのかな。広げた風呂敷の収拾一切なし。なんか、叙事詩みたいな。よくありがちな近未来の退廃的なSF都市とか、前半の楢山節考な世界とか、違和感を楽しむモノなんでしょう。2011/05/16

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