宝島sugoi文庫
左翼はどこへ行ったのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784796669467
  • NDC分類 309.31
  • Cコード C0131

内容説明

世界全体を大不況が襲っている。そして、そのしわ寄せのほとんどは、派遣労働者を含む多くの労働者がこうむっている。しかも、格差社会が根付いた現在、彼らは資本主義社会の安全弁として機能させられているのだ。果たして、この状況を突破できるものたちはいるのか。以前、現代社会のこのひずみに立ち向かった左翼と呼ばれた人たちはどこにいったのか。左翼たちの今をレポートする。

目次

映画監督・若松孝二文庫版特別巻頭インタビュー 自由を失くした人々よ、立ち上がれ!―なぜ映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』を撮ったのか!
第1章 様々な生き様(東京管理職ユニオン副執行委員長・安部誠 三里塚闘士が目指したもの―「マクドナルド裁判」を支えた男;漫画家・安彦良和 『ガンダム』に生かされた経験!?―安彦良和の闘争時代 ほか)
第2章 左翼の人間模様(ガンバレ!街の共産党オバちゃん;元革マル系全学連メンバーに聞く―もし革命が起きたら、最先頭に立つよ ほか)
第3章 左翼の死に様(「奥崎謙三」遺骨のゆくえ―神ではなく「仏像」に転進したアナーキスト;藤本敏夫の遺稿『僕の生涯』と、その半生―大地に還った三派全学連委員長 ほか)
第4章 これからの闘い(フリーター全般労働組合メンバー座談会 「フリーター全般労組」ってナニ!?;イデオロギーでなくマインドを復活させよ!―左翼よ、どこへいった? ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

45
イデオロギーとしての左翼ではなく、左翼に関わった人、革命に人生をかけた人のインタビューや生き方を紹介した一冊。様々な人が取り上げられているのだが、妙に自己弁明に溢れているというか。なんとなく敗軍の将は兵を語らずという言葉を思い出した。もともとは2007年に発行されたもので、左右の対立がなくなるみたいな事を言ってる部分が目についたけど、現在の目から見たらやはり右も左もコップの中の戦争を繰り返しているように思えるなあ。赤軍以降に生まれ、ソ連崩壊を見た身としては、やはり過去の遺物みたいな感は拭えなかったけど。2016/04/24

うえ

4
「吉本隆明は資本主義と社会主義の対立といった近代の図式以前のもっと土着的、宗教的、呪術的な文化価値体系が日本社会には根強く残っていることを見出だし、宗教回帰的な見方まで提示するようになる…最近でも浅羽通明などは左翼も右翼も改革後の人間の生き方は提示できない、どう生きるかを本質的に提示できるのは宗教的思想だけだと述べている。吉本隆明の見方は真理の一面を突いているといえるが…オウム真理教を擁護する発言までして、世間からあきれられた…吉本は、大衆の目線で考えようとしたあまり…左翼活動家たちも振り回してしまった」2015/09/09

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