家のない少女たち―10代家出少女18人の壮絶な性と生

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784796666329
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0036

内容説明

奔放な10代少女の逸脱ばかりがクローズアップされたテレビの「プチ家出」報道。だが、その後の家出少女について、誰が何を語っただろう。親からの虐待や貧困、施設からの脱走など様々な背景を抱えて路頭に迷う「家に帰れない」少女たち。彼らは食べるため、そして寝床を確保するための売春を強いられる、いわば日本のストリートチルドレンだ。そして、皮肉にも行き場を失った少女らの受け皿となったのは、下心を秘めた「泊め男」や、未成年でも雇用する違法売春組織だった。踏まれ、利用され、社会の生ゴミ扱いされ、それでも立ち上がる!8年近く続けた取材で見たのは、圧倒的不遇の中でも力強く生き抜く少女たちの姿だ。

目次

第1章 たった一日の母子
第2章 ご飯とふりかけだけで育った
第3章 監禁風俗
第4章 大阪のババ子
第5章 泊めた男と仔鹿ちゃん
第6章 売春組織に救われて
第7章 オジサンもっと、ギュッとして
第8章 あたしのお姉ちゃん
第9章 お母さんごめんなさい
第10章 お前、援交やってこい
終章 世界で一番幸せだった

著者等紹介

鈴木大介[スズキダイスケ]
「犯罪をする側の論理」をテーマに、裏社会・触法少年少女らを中心に取材活動を続けるルポライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

31
児童福祉の用語に「回避行動としての非行」という語があるらしい。「プチ家出」と「援交」…この社会が用意したこのふざけきった言葉とは裏腹に、凄惨で居続けるに堪えない環境が潜んでいる。その環境とは生まれながらにして背負わされた重石である。社会の底辺として貧困を、トルストイはいう。「幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭はそれぞれにその不幸の様を異にしているものだ」と。生れつきの被害者であった彼女たちの回避行動としての非行は、社会の矛盾に対する異議申し立てである。貧困の原因は多様だが、その結果生じる現象は2012/10/27

しいたけ

17
「憎むのは、楽になるためなんだよ。殺したいのも。実は私、本当に今でも、母親に何か言われたらやっぱり一番影響力があって、私何もできなくなる。最低だよ。逆らえない。だから、母親にはこの世からいなくなってほしいの。そうじゃないと、自分が楽になれない。ずっと何かに縛られてる気分なんだよ。殺す、もしくは母親が死ぬ前に死にたい。奴だけ楽にさせたくない。一生恨んでんだよって思い知らせながら死にたい。楽になんかさせない」・・かわいそうに。これは恨みじゃない。愛なんだよ。そして愛が歪んだのは、あなたのせいじゃない。決して。2015/10/14

しぃたろ@記録の一部が消失:(

11
私は本書を読んで、傲慢で身勝手な大人達に強い憤りを感じた。そして、子供は親を選べないという現実を改めて痛感した。周囲に存在を否定された孤独な少女達と汚い大人達を繋ぐインターネットの存在。それを条例で取り締まった事により見付けた行き場を再び失う少女達。何という皮肉な現実だろうか。そんな冷え冷えとした闇の中で懸命に生きる、少女達の健気さに強く胸を打たれた。2011/09/27

bakumugi

10
SPA!的に読んで消化せずに飛ばすしかない印象。福祉ってなんだろう。。2016/01/22

Aby

10
「最貧困女子」を読んで,これは遡って知っておかないといけないことだと思い,図書館にあった本書を借りた.余裕がある暮らしから遊びで『非行少女』になるのではない.逃げて生き延びるために,そうするしかない子供たちだ.栄養を考えた食事をするといったことすら親から教えられずに育ったなど衝撃的.殴ったりせず,「好き嫌いせず食べないと大きくなれないよ」と言うのは,親の愛情なんだよな.2014/11/12

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