宝島社文庫
いまだ下山せず! (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 325p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784796642576
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0193

内容説明

天空に聳え立つ白い「槍」。その姿に魅せられて厳冬の北アルプスへ登った三人の男たちが行方不明に。猛吹雪の中、彼らはどこに消えたのか。聞き集めた他パーティの証言から三人の軌跡を追い、推理を重ねていく山仲間と家族は、苦悩のうちに、やがて大きな謎に直面する…三人は最も危険な“冬の沢”を下ったのか?…ミステリアスな「事実」を積み重ねて真実を追う感動のヒューマン・ドキュメント。

目次

第1章 消えた三人
第2章 難解なパズル
第3章 槍への道
第4章 北アルプス証言地図
第5章 赤いヤッケが笑った
第6章 男たちの残像
第7章 常念入山
第8章 一ノ沢遡行
第9章 沢動く
第10章 雪渓の下に

著者等紹介

泉康子[イズミヤスコ]
1937年満州新京(現・中国長春市)生まれ。熊本県立第一高等学校を経て、1965年早稲田大学第二文学部卒業。その後、新日本文学会ルポルタージュ研究会に入会。「従軍慰安婦」「島妻」「人頭税」などを沖縄に取材活動のかたわら、1976年「のらくろ岳友会」を結成。剱、槍、穂高、北岳を中心とする山行を続けながら、機関誌『のらくろ達』を編集。「涸沢独想」「岩日記」「槍今昔」などを寄稿
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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James Hayashi

28
冬山に消えた3人の登山者。前半は3人の捜索の為、記録を探ろうとするが、ほとんど足跡を残さず冬山ですれ違った人も現れない。広い北アルプスでの捜索は困難を極め春を待つしかない家族と友人たち。作家でもあり、登山会を立ち上げた著者が同じ山岳会に属するメンバーの行方を探るドキュメンタリー。遭難の理由ははっきりしないが、あとがきで述べられている著者の見解は妥当と思われる。戦後6,000名以上が山で命を落としていることは驚きに値する。 2016/03/27

橋本充

6
去る2013年、9月14日から3日間、全く同じルートで(といっても僕は夏山だが)縦走したので、風景がありありと浮かんだ。なぜ命を賭けてまで冬山に挑戦するのか。答えは登ってみないと分からないようだ。今年冬山デビューするつもりです。2013/09/23

あきまこ

6
冬山登山で遭難した仲間を、捜索する過程を記録したノンフィクション。小説とは違う読み心地にてこずり、ほとんど斜め読みになってしまいました。地図があるのはとてもよかったです。読んでいる間じゅう、常に自然の猛威を感じました。2013/09/16

aririntakashi

6
実際の常念一ノ沢を知らない自分が読み進めても、本当の理解にはたどり着かないものと感じるが、見つかって良かったなと素直に思う。2010/12/21

スウィーニー校長

5
★★★☆☆ 冬山で遭難した場合、こんな風に迷惑をかけてしまうのか。そう思いながら読んだ。冬山に入るのはもうよそう。2020/08/17

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