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メメント・モリ

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784795810228
  • NDC分類 748
  • Cコード C0095

目次

ちょっとそこのあんた、顔がないですよ
乳海(ちちのうみ)
眠島(ねむるしま)
瞼心(まぶたのうら)
蝶翳(ちょうのかげ)
紅棘(あかいとげ)
天鏡(てんのかがみ)
汚されたらコーラン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

98
以前からずっと読みたくて、やっと手にすることができました。生とは、死とは、人間とは何か、添えられた文章と写真からぐっと胸に迫ってきます。メメント・モリ――死を想え。私たちは生まれたからには必ず死ぬ。それが訪れるのは何時のことか解らない。明日かもしれないし、ずっと先のことかも知れない。日常を営む上で忘れがちだけれど、死は常に隣にある。「生きてるあいだに、あなたが死ぬときのための決断力をやしなっておきなさい。」この瞬間にこそ、その人の生きざまが現れると思う。2015/07/04

青蓮

96
夏に祖母を亡くしてから、死について考える事が多くなった。そんな訳で、ふと思い出して再読。この本には力強い生と儚い死が映し出されている。生と死のコントラストの鮮やかさ。圧倒的な自然の前で人間とはなんて無力なことだろう。そんな人もまた自然の一部であることを改めて思い知らされる。メメント・モリーー死を想え。本書はどのように生きて、どのように死ぬのか、強く問いかけてくる。その答えはまだ私は見つけられない。だからこそ、時々この本を開いて、普段忘れがちな「死」を見つめ直すのも必要なのかもしれない。2016/12/03

カナン

55
何度繰り返しこの頁を捲ったか知れない。一度不運にも紛失し、それでもこの装丁に惹かれ同じ金の表紙を探して買い直した。描かれているのは人間の臭い、血肉の匂い、生温い手触り、生物であるという証拠。花、風、空、想いを馳せた証拠。赤子、猫、骨、蝶、生死の交差点の証拠。人は証拠を遺しながら路頭に迷う、全く以て可笑しな生き物です。死を思え。死を想え。「思う」と「想う」の違いは痛みが伴うか否かだと誰かが云った。生と死を見定めるための一冊のこんじきのコードブック。己の内の真実を探る時、臓腑を撫でるように指で字を辿るのです。2020/12/11

fishdeleuze

27
犬が屍体を喰らっている写真や、屍体が砂浜で燃やされている写真を見ると、死は観念ではないのだということをあらためて思う(死体は死ではないけれども)。今はどうか知らないが、もしこんな風景を間近に、日常的に見ていれば、死は忌むものでもなく、犬に喰らわれるくらい廻っていくものであって、そしてこうした姿は自分自身にももちろん内包されていることだから、死を怖れたり、観念的になったりすることもないのかもしれない。そして生の光が溢れる写真集だった。2016/02/20

山口透析鉄

22
これも結構な衝撃、ありましたね。アフォリズム的なコメントが写真についていて、ある意味、解説になっているようでもあり。普段は考えないようなことを見せるようになっていましたし。 初版が出た時期は「東京漂流」と概ね同時期で、藤原新也氏の中では対になった作品、でしょうね。 最初は図書館本で読みましたが、後にも古書を購入したり、色々して、繰り返し読んだのは「東京漂流」と同様ですね。 著者はこれが後世に残ってくれれば、と他言語への翻訳も熱心にされていました。1989/10/14

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