内容説明
ケース・スタディ・ハウス(CSH)はジョン・エンテンザ発行の「アーツ&アーキテクチュア」という、カリフォルニアをベースにした雑誌によって展開された提案住宅である。建築とメディアの問題、テクノロジーの意味の再検討、ヨーロッパで生まれたモダニズムの継承と、CSHの遺産ともいえるロジャースやピアノのハイテク建築、さらに日本の新しい世代に高まる関心―さまざまなテーマをはらみながらも、これまで断片的にしか紹介されていなかったこのプログラムの全体像をまとめて紹介する。
目次
1 ロサンジェルス建築界の歴史と遺産
2 明快さ、誠実さ、統一性あるいはウイット
3 ロサンジェルス・モダニズムの系譜
4 ケース・スタディ・ハウスのねらいと実際
5 ケース・スタディ・ハウス全リスト
6 特殊解としてのプロトタイプ
7 住み手を訪ねて
8 回顧と現在
9 ケース・スタディ・ハウスの功罪